「それでは、ただ今より愕怨祭最終イベント四選六道八連制覇をはじめます!双方八選手前へ!」
紅い髪を角刈りにした30代半ばの男性が司会進行をする。
教官方は「チューリュツをキスルため」とか難しいことを言ってたが、この司会進行兼審判役の男性は天界からの使者であり監視役らしい。
現職バリバリの天使が萌慎艶戯塾に来たのも驚きだが、塾生の女子の殆どは、彼個人の見た目に魅了されていた。
「かっこいい…。」
「分厚い胸板にガッチリした顎のライン…。
殿方はやっぱり逞しくないと…。」
「あぁ、天立に進学してたらこんな先生ばかりなんだろな…大人の魅力…。」
自分達の塾生が生死を賭けた闘いに赴こうとする時に、一般の塾生は呑気なものだった。
しかし、羅漢塾の代表が入場すると…。
「あれ、因幡さんの 弟さんよ!」
「ゆかり教官だわ!嘘~、凄くセクシーになってる~!?」
「あとの塾生も『歴戦の猛者』って感じだけど…あの男の子一人だけ普通っぽいし、最後に入場した人も教官かな?凄く痩せてるけど大丈夫かな?」
「審判殿、メンバー表です…。」
「バハムート殿。
これは文化祭だということをお忘れなく…。」
(小声で)「勿論であります。
そのお言葉は貴方の盟友ガブリエル様にこそ相応しいでしょう。」
「私に剣を抜かせずにイベントを終わらせて頂きたい。」
続いて私達の入場の番だ。
大観衆の前で緊張するけど、私は一人じゃない。親友も先輩も教官も…そして私にはお祖母様が空から見守ってくれている。
うず女先輩、お祖母様との思い出話を夜通し話してくれてありがとう!
(小声で「無理を言ってごめんね、ミカエル。
ヤハウェには『ちょっと派手なお祭りだった』って報告で済むようにさせるから♪」
「では互いのメンバー表を確認してくださいませ!」
メンバー表を拡げた私達が驚嘆の声を挙げたと同時に相手からも同じ声が挙がる。
「ちょっとズルいじゃない!
って、私達も一緒か…。」
萌慎艶戯塾メンバー
目暮樹里亜
鳥羽かごめ
因幡ミラ
赤峰摩亜耶
雨野うず女
万谷湖々
冴木マツリ
三好真理亜
羅漢塾メンバー
因幡アル
バンパイアのブラム
ぬりかべのダグラス
一反もめんのコトー
狼男のヨシノブ
人間の山田洋法
古瀧ゆかり
バハムート
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ちょっと、向こうも教官と塾長をメンバーに入れてきたし!
R-4て教官方が好きな妖怪達だわ!
(続く)