妖!萌慎艶戯塾 第42話「挑戦」 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「いやぁ~、まさか白昼堂々と黄昏羅漢塾の門をくぐれるなんてね~!
かごめと樹里亜と私で、壁越えしようとしたのがバカみたいね♪」

「ミラ、白昼堂々などと人聞きの悪い!
私達はれっきとした真理亜塾長の使者!『文化祭実行委員』なのですよ!」

「はいはい、塾長から預かったこの果たし状を叩きつけたら万事OKね!」

「樹里亜さん、果たし状でも挑戦状でもありません。
文化祭の『企画書』です!
羅漢塾側が共催イベントに同意するかは、私達の今日の態度にもかかってるんですよ!」

「わかってるって!でも、言い出しっぺの私達が実行委員なのは解るけど、あとの二人はなんで?」

「わ、私はミラさんの弟さんが羅漢塾に居る様に、婚約者の山田さんが羅漢塾に居ますので、その橋渡し役になれたらいいなと…。」

(婚約者か…。そうだな…赤峰摩亜耶さんは山田洋法さんの婚約者であることは間違いない。共催イベントに同意してくれたなら、もう一度山田さんに会いたい…。
何をどうこうするわけでなく、私達が作ったお店や、練習した出し物を楽しんでほしいな…。)

「かごめ!お前はこちらの先輩と面識があったんだって?」

「あっ、すいません。(いけない…また山田さんと文化祭を過ごす妄想が…。)いえ、面識というほどではなく…。以前に山田さんが萌慎艶戯塾を訪れた時に、その姿を見て驚いて中庭で倒れられたのが…。」

「一号生とこうやって気楽にお話することなんてないもんね。
はじめまして、二号生筆頭代理の万屋湖々(よろずや ここ)。種族は植物の妖怪マンドレイクよ。」

『二号生筆頭代理!?
し、失礼しましたー!』

「いいのよ、昔みたいに二号生が一号生に対して横暴に振る舞うみたいな時代錯誤な風習は改めようって話になってきてるわ。
だから私みたいな『腐』な女の子が選ばれたんだけどね。」

「万屋先輩は何故、文化祭の実行委員長に?」

「湖々でいいわ。二号生は就職活動で忙しいから…。
でもね、その辺りは塾外で活躍されてる倫恵教官が解決してくれるはずです。
卒業しても進路が決まらない元塾生を一元管理する『三号生計画』が進んでるそうよ。」

「三号生…。倫恵教官はそこまで考えて塾を出たのか…。」

「皆、着いたぜ。ミラ、あれはお前の…。」

「皆様、黄昏羅漢塾へようこそ!
お話は塾長から聞いております。
私が当塾塾生代表の因幡アルです。
姉がいつもお世話になっております。」