重なり合う神話の延長戦5~勲章と指環32 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「そうか…ワシはヤハウェ教カトリックの司教じゃが、ヤハウェ教の源流はソロモン人の民族戒律にある。
『契約の宗教』とも呼ばれる原始ソロモン教は、礼拝や信仰に関する規定だけでなく、生活様式にも細かい規定があるのう…。
今では僻地に集落が点在するだけじゃが…。」

「グレゴリウス司教様。ソロモン教徒は有史以来、流浪の民族なのは今に始まったことじゃありませんぜ。」

「僕の宮殿にもソロモン教徒は幾人か勤めている。
だが彼らは国家の法律や職務規定よりも自分達の戒律を優先する。
それだけで彼らは『迫害された』だからね…。内務大臣の苦労がわかるよ…。
僕だけでは彼等を上手扱えなかっただろうな…。」

「そう、ソロモン教徒はとにかく『自分達の戒律』『自分達の神』だ。
コーラン教徒が豚肉を食べてはいけないように、ソロモン教徒は『鱗のない魚は食べてはいけない』とある。

その代表格は「うなぎ」と「ナマズ」だよね?」

「原始ソロモン教は、リバイアサンの子孫だからうなぎを食べるのを禁止したってぇのかい?
どんな夢物語だ?
だったらナマズはバハムートの化身かい?アンナちゃんよ?」

「バハムートについてはまだ研究段階だ。
でも、うなぎとナマズの共通点は、ソロモン教が禁止してるだけじゃない。
海賊キャラガーなら噂くらいはご存知でしょう?
僕もまだこの目で見たことないけど…。
ロイも古い文献に掲載されてて知らないわけじゃないでしょう?」

「馬鹿な!
あれこそ、不死鳥や天馬の想像上の生き物だ!
雷を放つウナギやナマズが存在するわけない!」

「確かに、俺にゃあ旧世界の文献の翻訳なんざ興味ねぇから、それが学術的に事実を伝えたモンか、娯楽目的の産物かは断言出来ねぇ。
だが、『遥か南の大陸の川には電気ウナギと電気ナマズが住んでいる』と語った船乗りや旅人は少なくねぇ。」

「まさか…。」

「リバイアサンが産んだウナギはどれも脆弱でただの人間の食料となるだけだった。
だが、『トールの槌』が自分の腹の中にあると知らされたリバイアサンは、自分の様に屈強な子孫を残すことが出来た。」

「これでお分かり頂けましたかな?
私が『大破壊は世界戦争だった』と唱える理由が。アンナの説が妥当と思うからこそ、極東に住むアマテラスの民が世界戦争を仕掛けたと私は主張するのです。
雷を操るリバイアサンの子孫達!
これはトールの槌が大量生産されたも同様に百軍に匹敵する!」