今日の記事に答えはありません。
皆様のイマジネーションに委ねます。
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「とある店に平均身長180センチの男性六人組が来店しました。」
と聞けば、今時の若者で身長180センチの男の子が六人集まるくらい問題ないだろう。
バスケット部やバレーボール部の団体が来店したんだろう?と思うでしょう。
しかし、問題は「平均」です。
もしもその六人の内訳が、身長2メートルの男性三人と、身長160センチの男性三人の六人組ならば?
180センチ代の男性は一人も居ないことになりますよね?
「全体として正しいのに該当者は一人も居ない」
これがどんなに恐ろしいことかわかってほしくて例示しました。
これが年齢だったらもっとわかりやすいですよね。
高齢者が子供を連れてても、その二人を見て
「青年二人」
とは思いませんよね(笑)。
しかし、「平均寿命」と考えればどうでしょう?
試算方法は幾つかあるでしょうが、「国の平均寿命を伸ばす」と言えば、高齢者の健康法や食事療法などが頭にイメージされやすいですが、「平均」に一括すれば、乳幼児の病気をケアすることの方が数字はグンと伸びます。
確か戦前の日本人の平均寿命は単純な足し算と割り算で算出したら、40代半ばだったそうです。
これは結核の致死率が高かったことが影響しているそうです。
また、衛生状態の悪い途上国では、単純な算出での平均寿命は26歳くらいになってしまうそうです。
これは全ての青年が27歳を迎えるのが困難というのではなく、1歳を迎えられない子供と合わせて割り算すれば…ってことです。
「人生僅か50年」なんて言われましたが、昔から勿論、長生きした人はいました。
信長は49で亡くなりましたが、それは光秀に討たれたからであり、身体は健康でした。
秀吉は60を越えましたし、家康は70を越えて亡くなられました。
真田昌幸の長男にて、真田幸村の兄、
真田信之は93歳まで生きました!
「平均」とはこういうことです。
白いカードと黒いカードを持った人達が交互に並んで行進すれば、
「灰色の団体のデモ」
となります。
しかし、実際に灰色のカードを掲げた人は一人も居ない…ってことです。
セーレン・キルケゴールは19世紀半ばに既に
「大衆の一人になるな!」
「人類の崩壊は自然科学からやって来る」
と、日刊新聞が刊行された時代に既に警鐘を鳴らしていました。