ウチコミ | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

思えば、バイト先の店長は「適材適所」なんて言葉とは無縁な人間だった。
典型的な理系ヲタで「間に人」と書いて「人間」ってことをわかってなかった。
まぁ、それがきっかけとなるのだから人生万事塞翁が馬なわけで…。
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店長は私が居るにも関わらず、先輩の方にある指示を出した。
そしてその成り行きを見届けないのも問題で…。

彼女は私と同い年だが、一ヶ月早く採用されてるので間違いなく先輩だ。

与えられた指示は壁にコルクボードを吊るすこと。
女性に大工仕事を指示するくらいなら、自分でやるか私を使えばいいものを…。

案の定彼女は苦戦してた。
だが詳しく観察すればそれは女性の「非力さ」が原因ではなかった。

彼女の右手には金槌
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左手には木ネジ

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何かがおかしい。
彼女は木ネジを目掛けて力いっぱい金槌を打ち込んだ。

「やっぱり」

全く壁に入らないことに対して

「ねぇ、この釘、壊れてるよ!」

と私に向かって言った。

…釘?釘って確か
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こんなだよな?
と、まずは自分の常識を再確認…と。

うん、私は間違ってない。釘は決して
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これではないぞ!

私は彼女に対して、少し呆れ気味に…。

「それじゃ駄目だよ、代わって!
金槌の代わりにドライバー持ってきて!」

と言った。
すると…。

「ドライバー?
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ここの後ろでカーンって、叩くの?」

「釘から離れんかい!
これは木ネジと言って釘じゃないの!
ドライバーでネジを回すみたいに、押し込みながら回転させると入ってくの!
ほら!」

と、実際にやってみせると、コルクボードを吊るすことなど容易いものだった。
「わっ、凄い!
何でそんなの知ってるの?」

「何でそんなの知らないの?
図工の授業で使わなかった?」

「ウチの校区じゃ無かったよ!そっちだけじゃない?」

「いや、でも知っとこうね…。」

「ふ~ん、いろんな種類の釘があるんだね♪」

「だから釘から離れんかい!ネジの種類なの!」

これをきっかけに、一緒に映画を観に行けました。