「ちぃ、今日はここまでだな。」
トゥルーとビクトリーの抜群の身体能力は魔王軍にとって驚異です。
そして珍しく(?)ジャスティスの雷が怪人『だけに』命中してくれた!
ホープが安定の防御魔法で背後を守ってくれているから、私達を前を向いていられる!
戦闘員も居ない、怪人も居ない、だから今日こそ私がナイトメア将軍を…。
「今日こそ決着をつけてやる!」
単独でナイトメア将軍を追いかけ呪文を唱える。
「アイアンソフィア、続きまた後ほど…。『ダークイリュージョン』」
「あんたに明日は無いわ!新呪文よ!『カタストロフ・ブリザード』(終わりの吹雪)」
「何ぃ!?転移魔法が!」
「何で?吹雪が!?」
『ソフィアー!!』
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消えた。
アイアンソフィアこと内藤京子は、魔王軍No.2のナイトメア将軍を追いかけて空中で転移魔法『ダークイリュージョン』に巻き込まれて消えた。
勿論、ナイトメア将軍も居ない。
「京子は魔王軍のアジトに連れて行かれたのか?
ならば早く全員で救出に!」
高坂先輩が総指令マリアに怒りをぶつけます。
私だって京子先輩の安否が気になります。
「高坂さん、落ち着いて。
それが出来たらとっくにやってるわ。
私達は未だに魔王軍の本拠地を特定出来ていないし、京子さん、アイアンソフィアがナイトメア将軍に連れて行かれた可能性は低いと思うの。」
「何故、そうだと言い切れる?」
「一つ、転移魔法ダークイリュージョンは単独で使用する呪文だから、誰かと一緒に目的地へ行くことは出来ない。
もう一つは、将軍が転移する瞬間に、ソフィアの吹雪の呪文がヒットしたことよ。」
「それじゃあ、二人して思いもよらない場所に飛ばされたってこと?」
「その可能性が高いと思うわ柳生さん。
今、アイとマキのセンサーをフル稼働させて捜索させてるわ。
ソフィアのマテリアルには反応がないし…。」
「…そうか。京子が魔王軍のアジトに監禁されてないなら安心した。」
「監禁!?」
「南部さん、そこだけに反応するのも…。」
「さやかちゃんもそこだけに突っ込むのも…。」
「そうですね、柳生先輩。」
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「ここはどこよ~!
マリア、南部さん、瑞穂、さやかちゃん、柳生ちゃん、応答して!何でこんなジャングルに来ちゃったのよー!?ナイトメア将軍のバカー!」
「…確かに…右腕を凍らされ、魔力を封じられるなんて、大バカだな。」