ノアの方舟から月日が流れ、東の国からシナルの地にやってきた人間は、ここに天まで届く塔を建設しようと計画します。
計画の中心人物はノアの息子で、黒人の始祖となったハム。そして、ハムの孫のニムロドです。
バベルの塔は石の代わりに煉瓦(レンガ)を、漆喰の代わりに瀝青(アスファルト)を壁に塗り建設されました。
ヤハウェと天使は大混乱。
「塔の先が雲の下からもう見えています!」
慌てる天使。
ヤハウェは悩みました。
「人間にはどんな罰を与えても、また一致団結して同じことを繰り返す。
…一致団結…そうか、同じ言葉を話すから人間は協力するのだ。
言語をバラバラにしてまえば…。」
結果は明白でした。
言語をバラバラにされ、違う言葉を話すようになった人間達は意志疎通が出来なくなり、同じ言葉を話す者だけで固まり、四散していきました。
建設途中で終わったこの塔を人々はバベル(混乱)の塔と呼びました。
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はい、映画「天地創造」ではヤハウェの「裁きの雷」により塔を直接破壊し、その衝撃で人々は言語を異にすることになってました。
しかし、タナクにはヤハウェの塔そのものに関する積極的な干渉はありません。
また、創世記には人類の反逆を記してはいません。
そして創世記のある章には「同じ言葉を話し~」とあり、また別の章では「一つの民族が一つの言語を~」と食い違いがあります。
これは複数の人間が執筆してるからある意味当然の矛盾です。
ただ「レビ記」にはニムロドの心情が語られていて、「ヤハウェが再び洪水を起こすなら、奴隷になるよりも、塔をかけ上ることを選ぶ」と演説して賛同者を求めたとあります。
また、「レンガとアスファルト」の記述は科学技術の過信による戒めを盛り込んだ「人類最初のSF」と私は解釈します。
世界には天然でアスファルトが産出する場所もありますが、レンガの大量生産は日本では明治に入ってからです(笑)。
「ドラえもん」がホントに未来の人類が読めば、私達の世代の発想力をどう評価するのでしょうね(笑)。

バビル二世では、5000年前に地球に不時着した宇宙人、バビル1世が、母星への救難信号の為に塔を建設したって設定です。
ロプロス、ポセイドン、ロデムの三つの僕に命令だ!
子供の時は必死に観てました。