12月23日(日)13:00
「うわー、優矢くん、お魚焼くの上手ですね。我が家のキッチンのグリルが初めて機能した…!」
「恵里菜の作ったお味噌汁も美味しいよ。これはさすがにお弁当に持ってこれないからな(笑)。」
「ありがとう、夕飯はチキンにするから、お昼はあっさりと思ってたから丁度良かったわ。殆ど作ってもらったけど…。
ねぇ、優矢くんそっちの道に進む気ないの?」
「Jリーガーになれなかったら考えるよ。」
「いいな、はっきりとした夢があって。私、応援するよ。高坂先輩と三好先生の指導を受け続けたらきっと成れるよ。」
「ありがとう、恵里菜の夢は?」
「私?優矢くんのお嫁さんかな?」
「ま、まだ早いだろ?」
「私じゃイヤ?」
「嫌じゃないよ。」
気持ちに嘘はありません。
貴方となら…。笑顔と温もりに満ちた家庭を作れそうで…。
私の親や私と違う貴方が好きだから…。
「榎田先輩に憧れて入部した結城さん、三好先生の紹介で入部した島先輩。
あとは皆、高坂先輩に惹かれた女子が集まったんだろうけど…。
恵里菜だけだな。
『純粋にサッカーがしたい』
って入部したのは。」
「凄い!何でわかったの?」
「練習への取り組みを見てたら違いがわかるよ。
その時から…。柳生さ…じゃない、恵里菜を見てたから。」
「茉奈ちゃんと天秤にかけたんじゃなくて(笑)?」
「当たり前だ!(笑)。」
「嬉しい…。その時から見ててくれたんだね。
私…、入学してすぐに親と色々あってね、バスケ部辞めた後に、明るく楽しそうに練習するサッカー部の人達が気になって…。」
12月23日(日) 15:00
「これ、私からのプレゼントです。
どこかで、誰かに、いつか渡そうと思ってた手編みのマフラーです。」
「おそらく出会う前から準備しててくれてありがとう。」
「優矢くんのプレゼント開けるね…。
うわ、凄い『プリンス学園 2』の限定版だー!よく買えたね、嬉しい…。」
「俺以外に本気になるなよ!」
「二次元に嫉妬しないの(笑)。」
12月23日(日) 20:00
ケーキもチキンも美味しく出来て大成功でした。
明日の練習に堪えない様に食べ過ぎに注意ですが…。
「正月は俺の家こいよ。弟と妹も歓迎してくれるさ。」
尽きない話の殆どは、私が優矢くんの家族の話を質問攻めした。
ウチとは遥かに違う温かい家族の話を聞くだけで嬉しかった。