テッペキ!14 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

内面に怒りを隠した笑みでは無く、本当に京子は笑っていた。
それだけに読めない。
「なぁ京子、聞いてくれって!」

「京子って誰~?私は破廉恥な行為を取締る生徒会の副会長ですよ~。安心して。全力で退学にしてあげるから~。」

「冗談はよせって。高坂、お前からも…。」

「(告白が)初めてだったのに~」

「今ここでその台詞は危なすぎだろ!」
「ねぇ、付き合ってあげたら?」

京子が耳を疑う様な事を言った。
わからない。
京子が何を考えてるのか。
「貴方に断る権利はないわ!
瑞穂ちゃんと付き合いなさい!」
京子は本気で言ってるのか?それにさっきから瑞穂ちゃんて…。
「京子…。俺はお前が…。」

「勘違いしないで!まー君は『私とも』付き合うの!
それが唯一の解決法よ!」

京子から笑みが消え、真剣に語り出した。
「私言ったよね?『私一人の想いじゃ無理』って!
だから瑞穂ちゃんと二人でまー君の首に鎖を付けることにしたの!」

「何で俺が二人と…。」

「そうでもしなきゃどうせ変に責任感じて『サッカー部辞めて京子の傍にずっと居る』とか言い出すつもりだったんでしょ!
そんなので選ばれても嬉しくないんだから!」

「何故それを…。」

「私言ったよね?『今までの想いを諦める』って!
今までのままだったらこの後何人、まー君の『優しい毒牙』に泣かされる女が出てくるかわからないわ!
だから『これからの想い』に切り替えただけ。

私が諦めるわけないでしょう、大好きだよ、まー君!」

「私も『不幸な女』に乗り替えられるのはご免だ。

まずはお前ともっと親密になって、京子か私かを選んでほしい。」

「と言うわけよ。わかった?

だからもう…何でも一人で抱え込まないで…。貴方の苦しみを分けてよ…。」

「はっきり言いなさい!みんなの前で。」

「中島…」

「高坂…恋愛対象にはまだ見れないけど…。
サッカーを通じてお前との時間を大切したいと思ってる。ありがとう。
京子、俺は確かに無茶をする時があるけど、だからこそ傍に居てくれ!愛してる。」

「…京子ばかり!私にも言ってくれ!そうだ私も生徒会に入れろ!」

「変わってないね~瑞穂」

こうしてめでたく(?)二人との付き合いが始まった。

これが正しい選択かわからない。

二人がいつ手を組んで、どこまで協定を結んでるかわからない。

だが俺に平凡な毎日が来ないのは決定的だ。

(次回最終回)