テッペキ!4 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

イヤ、別にね、うん、ちゃんとお願いされたら私も断る理由は無いって言うか、寧ろ貴方に見せたいって言うか、でも、初めてが衆人監視なんてハードル高過ぎ!って…そうじゃないだろ私!

「ちょっと待ってよ!私はそんな賭けにOKしてな…。」
必死に抗議しようとする私を遮り、主将の武田君が二人の間に入った。

「バカヤロー、真田、せっかくのチャンスに何て条件出してんだ!撤回しろ!」
良かった、武田君は普段変態だけど、きちんと言うことは言ってくれるみたい。
「何で高坂ちゃん一人のヌードなんだよ?そこは女子サッカー部全員のヌードの要求だろ!」
うん、武田君は確かに変態じゃなかった。規格外の変態だった。
武田君は女子サッカー部とギャラリーの女子全員から強制退場させられ、PK戦は再開された。
おかげで私は抗議のチャンスを逃した。
「同じ女の君が受けたなら私も覚悟するか。大した度胸だ。どうだ、私のチームに入らんか?
強いメンタルの持ち主は大歓迎だ!」

あの~、じゃあ、チームに入れたいと思う人の裸を晒すのを貴方から撤回してくれませんか?
って言えない状況ですね、ハイ。
てか、まさかまー君はあの女の裸が見たくて、あの女も見せたいから受けたの?なら許せない!

「余計なお世話よ!あんたはその貧弱な身体を晒す心配でもしてなさいよ!」

いけない、言ってしまった(涙)。私のバカ!私の方こそ逃げるチャンス逃した。
「すげー、良く考えたらオレ達、どっちが勝っても裸体が見れる!」
一人騒いでるのは武田君。
あんたそれより廃部の危機でしょうが!
PK戦が再開された。
ボールをセットする動作が明らかに落ち着いて無かった。
彼女が男勝りのサッカーバカでもやはり女。負けたら脱ぐってのがかなり動揺を誘ったみたいだ。

三本目が蹴られた。
まー君は冷静に球筋を見切って、低めのボールを指先で弾いた!
観衆が湧く。
初めて彼女のボールを防いだ。
大袈裟にアピールするまー君。
皆を煽って
「脱ーげ。脱ーげ。」
コールが起こる。
「ま、まだ、たかが 一本くらいで喚くな!」
彼女はセットするとすぐにゴールの真ん中を狙った。
まー君は左右どちらにも飛ばず、足で止めた。
これも完全に読んでいた。
「どうした?最初は隅に決めてたのにヌードが怖くて中に入れてるのか?」
まー君が挑発する。
「うるさい!」
運命の五本目を明らかに粗雑に蹴った彼女。
バーを遥かに越え、彼女は自滅した。