「あわれな鏡よ!
苦しいかもしれないが、お前が嫉妬を知らないのは良いことだ。」
by キルケゴール
「誘惑者の日記」の中で、レギーネに恋をし始めた時のキルケゴールが言った言葉です。
そう、鏡は美しき物を映すのです。
真に美しき物を見た時に、
「鏡自身は嫉妬しない。」
と表現しています。
これはただの鏡の擬人化のメルヘンでしょうか?
私の見解は、もう一歩踏み込んで、
「左右が逆の鏡は真の美を表現し切れない。ただその影を追うのみ。
実体になれない鏡は、実体に嫉妬して当然だがその心を持ち合わせていない。」
ってのが私の見解です。
ある方のblogで
「人間は一生自分の顔を見れない。
鏡や写真でその影を追いかけてるだけ。」
って言ってたのを成る程と思いました。
鏡は道具であり、光の反射で姿を映すだけで、決して
「中の世界」
はありません。
しかし、他人の「反射」と「比較」でしか生きられず、自己自身を見つめない人は
「中の世界」
に引き込まれ、もう一人の自分と交代した方がいいかもしれませんね。
そこは実体の動きに合わせて動くだけの
「居心地の良い世界」
かもしれませんね。
主体性のない方には(笑)。
今夜はこれくらいで。