と神託を残したのに対して、
ソクラテスは「私なんかが賢者ではない」と信じました。
故に、自分以上の賢者を探し、神託は間違いだったと言う反証を求める旅を続けました。
しかし、それは誹謗中傷を伴う旅でした。
賢者と呼ばれる者も、ソクラテスと対話すれば、
「自分は何も知らない」と言う事を知らされるからでした。
自らの名誉、名声を守りたいだけの詩人、政治家はソクラテスを誹謗中傷し、遂には提訴したのです。
しかし、ソクラテスは自らを訴えた者を賢者と認めない。また自らを賢者とも認めない。
そこで出したソクラテスの結論は、
「人間達よ、汝らのうち最大の賢者は、例えばソクラテスの如く、自分の知恵は、実際何の価値もないものと悟った者である。」
と、ソクラテスは巫女の神託を解釈したのでした。
これが有名な「無知の知」
かく在りたいと思うわたくしも自惚れとの戦いの毎日です。

わたくしには未だ何もお告げはありませんけど(笑)