
写真はギリシャの哲学者クセノファネスです。
あ~久しぶりのギリシャ哲学です(笑)。
彼は何と、当時は多神教が主流だったアテナイの神々の体系をことごとく批判したのでした。
ギリシャ神話に出てくる神々は
恋もします
嫉妬もします
そのために罰も受けます。
星座に詳しい人ならご存知でしょう。
しかし、例えば、おしゃべりが過ぎた為に、喋れなくされた、「声の神様エコー」(エコーがかかるの語源)とかの擬人化された神話を、唯一神教の立場から批判したのです。
当時のアテナイは限りなく精霊的な神々を信仰してました。そんな中でクセノファネスの主張は全く相手にされませんでした。
彼の主張は
1 神は完全である
2 神は罪を犯さない
3 神は思いを念じるだけで成就させる
4 神は動き回らない
5 神は万能なので得意分野などあるはずが無い
です。
補足として4は
「誰かの元へ神が願いを叶えに出向いてると、その間『神の不在』が生じる。そんなはずない」
と言う主張でした。
しかし、彼がどんなに唯一神の素晴らしさを訴えても当時のアテナイは多神教が主流で彼の主張は全く相手にされませんでした。
しかし、1から3は部分的に受け入れられ、
「何故、神がギリシャ人の姿で描かれるのかな?
決してギリシャ人ではないはず。
だからと言って猫の姿でもない。
万物全てと神が違う者ならば、『神は描けない』と言う結論になる」
とこの考えのみ、受け入れられ、キリスト、イスラムの偶像崇拝禁止に多大な影響を及ぼしました。
ガン無視された結果、認められた功績が「神は描けない」と言う「無の証明」だけってのも皮肉ですね。
なんかクセノファネス様のリアル人生が存在感無かったのかなって…。
明日は日本人とギリシャ哲学の比較を書きます