奮発して温泉の素を大人買いした。

もはや風呂場はオレの体を洗う作業場でなく、

天国への階段、天国の扉、極楽なのだ。


肩まで浸かると気泡と共に、

オレの全ポンコツが泡になればいいのに。


アホなこと考えていると、

目の先に「追いだき」の文字がある。

冷めてきたら、もっかい温めてくれる機能…

誰でも知ってら。


昔はどこの家にも風呂はなく、ウチ風呂を持つ

大きなウチに住んでる人が近所に声をかけて

風呂を勧めてくれた。

家では当然のように家長であるじいちゃんから

孫への順番で入浴して、その後はご近所さんが

入りに来る。

「お湯をいただきます」とか

「ありがとういいお湯でした」とか言ってね。

今じゃ考えられないね。


追い焚きは薪を🪵使う。

たいていは子供の仕事。


家長の次に入浴権を持つ、偉いお父様でも、

「ちょっと角のたばこ屋へ行く」という

パチンコ屋へ行く、の隠語を使っていたっけ。


けっきょく順番は建前であり、

昔から嫁さんは影の番長である。


年に一度の正月だけ、朝風呂に入る。

そんな時代がどれだけ豊かだったか。


茹であがり。