試験対策② ~私の勉強方法~ | LSE・経済学修士留学戦記(イギリス経済学大学院留学)

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2012年夏~2013年夏にかけてLSE・Economics修士に在籍。
これから経済学大学院へ留学する人に向けて、この1年の戦いを記録する。

以前に日々のコースワークをこなす上での私の勉強方法を紹介しましたが、今回は、試験対策に向けて行った私の勉強方法を紹介したいと思います。





過去問から試験傾向を把握し、戦略を立てる


まず重要なことは、各教科について、どのように勉強するか戦略を立てることが非常に重要です。


先生にもよりますが、各教科とも、基本的に過去問とその略解がウェブにアップされます。

2学期までの授業が終わり、試験対策に移る時には、まずはさらっと過去問を見てみて、まずはどのような問題が出ているのか傾向を把握することが重要です。


例えば、コースマテリアルから出るのが多いのか、宿題であるProblem Setと傾向が似た問題が出やすいのか、はたまた毎年同じような問題が出題されているのか、等々を分析し、各教科、どの分野が頻出なのか簡単に頭に入れてから戦略を立てるのが重要かと思います。

新しい先生の場合には、このような方法が使えないのですが、そうでない場合には、この方法をまず行うことを強くお薦めします。






タイムスケジュールの作成


一通り過去問を見て戦略を立て終わったら、今度は、大まかな勉強スケジュールの作成を行いました。

私の場合、イースター休暇中はMock Examから逆算して、5月のMock Exam後は、最終試験から逆算して、試験まで何日間あるのかを計算し、1週間弱(5日間)ごとくらいの勉強スケジュールを立てていました

例えば、5月第1週は国際経済学、2週目の前半は、前期のミクロの内容、後半は後期のミクロの内容、などです。


より詳細に、毎日のタイムスケジュールを作成している人もいましたが、私はそれだとかなりストレスが溜まってしまうので、わざと粗々なスケジュールを作成し、毎朝、今日はここくらいまでやろうということを決めて勉強することにしました。






インプット(導出課程の清書)


戦略を立て、タイムスケジュールを立てたら、後はひたすら勉強あるのみです。

私は、過去問を実際に解く前に、まずは過去問に関係しているコースマテリアルや宿題(Problem Set)の復習(インプット)から始めました。


私の個人的な印象としては、インプットをきちんとせずに過去問をやって解答を覚えた場合、大抵略解しかないため、本質が理解できず、応用問題が出た場合に対応できないのではないかと思います。

授業や宿題・過去問と少し異なる問題が出たとしても、きちんとこれらの内容が理解できていれば、応用問題にも焦らず対応することができると思います。

そのため、とにかくインプットが重要だと個人的には感じています。



具体的な私のインプットの方法は、とにかく授業内容や宿題など、それぞれのプロセスを逐一書いて覚えていきました

私の場合、教科書の数式を読むと、読んだ時は理解するのですが、実際に問題が出た場合に解くことができないというのが問題でした。

しかし、自分で一からプロセスを書いて導出していくと、教科書やコースマテリアルでは省いているプロセスがあったり、意外とつまずく部分があったり、発見が多いというのが個人的感想です。

そして、一回、自分で書いてみると記憶力が全く異なり、覚えていることが多かったです。





そのため、私は、インプットの際には、必ず手書きでプロセスを追うことにしていました。

そして、最初の時は、必ずきれいに「清書」していました。

この「清書」というのは私の造語ですが、授業で習った導出課程を改めて自分で追う場合には、途中のプロセスを省略せず、全てのプロセスをきれいに書いていくことです。

そして、自分が理解できない「なぜ?」の部分がある場合には、分からないままにせず、教科書を見たり、コースマテリアルを見たりすることで、その「なぜ?」の部分を補足し、追記することにしていました。


また、コースマテリアルには書いていないが、教科書に書いていたり、クラスで言及していた重要な部分があれば、この清書に全て盛り込むことにしていました。



また、重要でないと思われ、自分が暗記しなくてよいと決めた部分はこの清書には盛り込まず、メリハリをつけるようにしていました。



こうすることで、清書が終わった時点で、このノートは重要な部分を全てを盛り込んだ、最も自分にとって分かりやすいノートになります。

こういったものを作っておくと、試験前に、色々な教科書を参照したり、無駄な部分を読んだりする必要がなく、重要部分だけに集中することができます。


参考までに、私が書いた清書の1ページをアップしておきます。

主にイースター休暇中は、このような清書を書きまくり、インプットに努めました。


LSE・経済学修士留学戦記(イギリス経済学大学院留学)-Example 1






LSE・経済学修士留学戦記(イギリス経済学大学院留学)-Example 2



アウトプット(過去問を解く、そして完全回答を作る)


一通り、コースマテリアルとProblem Setの復習の行い、インプットが終わった後は過去問を解いていきました(アウトプット)。


LSEは、過去の最終試験問題がHP上に全てアップされており、コースに所属する学生は全て見れるようになっています。

ただし、きちんとした回答があるかどうかはそのコースの先生次第で、略解だけアップされていたり、何の解答もアップされないという場合もあります


そのように、きちんとした回答がない過去問を解く際には、まずは自分で満点が取れると思う回答を目指して完全回答を作成しました。


この完全な回答を作る際には、コースマテリアルや教科書から必要な情報があれば盛り込み、③の清書と同様に、全てのステップを書きました

こうすることで、常に満点を取る気持ちで回答を作る癖ができ、どのようなことを盛り込めばよいのかを考えるよい練習になります。


また、解答がなく、解答にも自信がない場合には、作成した回答を持ち寄って、仲の良い友人と議論していました。


以下に、③のインプットの際と同様に、私が完全回答を作成した例をアップしておきます。


LSE・経済学修士留学戦記(イギリス経済学大学院留学)-Example 3




反復・反復・反復(頭に刷り込む)


このようなインプット・アウトプットの作業を経て、一通りの復習が終わったら、あとは反復あるのみです。


一回解いただけでは、解き方などを忘れてしまうことが多いため、何度も同じ問題や同じ導出を繰り返し、頭に刷り込むようにしていました。

この際には、教科書やコースマテリアルは使わず、インプット・アウトプットの際に作成した自分のノートをひたすら覚えていきました。


前述のとおり、このノートは、覚えなければならない分野・内容に限定して書いており、教科書の内容なども含みながら、全ての解答ステップを書くようにしていたため、あちこちを参照せずに、後は自分で書いた清書の内容を丸暗記するようにしていました。


そして、同じような問題が出たら、瞬時に全てのプロセスが書けるように何度も何度も復習するようにしていました。

この際には、上記のインプット・アウトプットの時のように、きれいに書くことは意識せず、大量のルーズリーフに殴り書きしながら、同じステップを何度もお書いて覚えていきました





以上の方法が、私が行った試験勉強方法ですが、人それぞれに合った勉強方法がありますので、是非自分が合うものを発見してみてください。


もしどうやって勉強すればよいか分からない、という人がいらっしゃいましたら、上のような方法で試しにやってみるのもよいかもしれません。