さて、前回に引き続き、指導教官に関して紹介したいと思いますが、今回は、私と指導教官とのやりとりの概要を紹介してみたいと思います。
訪問1回目:12月半ば(冬休み前):テーマの相談に訪問
冬休みにエッセイ執筆作業に取り掛かりたかったため、指導教官のオフィスアワーに訪問し、
「●●に関することを書きたいのだが、良い論文はないでしょうか」
と漠然と質問しました。
指導教官からは、
「まずは自分で勉強して、考えをまとめて、プロポーザルを作って私にメールしなさい。それを見てコメントするから」
と言われました。
この時は、ほとんど何も準備しなかった自分が悪いなぁと思い、退散。
訪問2回目(1月終わり):選択するテーマの説明のために訪問
指導教官に言われた通り、冬休み中にテーマを二つまで絞り、3枚程度のプロポーザルを作成。
12月末の時点でプロポーザルを指導教官にメールで送付したところ、1ヶ月ほど返信がなかったため、授業中に指導教官に聞いたところ
「あぁ、あれ見たよ。とりあえず、オフィスアワーに来てくれ」
と言われました。
言われた通り、アポイントメントを取って、1月終わりのオフィスアワーに訪問し、持参したプロポーザルを説明したところ、
教官「内容は面白そうだけど、この手法はフィージブルなのか。日本一国のデータだけだとサンプル数が少なくなりそうだけど。」
私「パネルデータで他の国のデータも使うので、サンプル数は大丈夫です」
教官「ならいいんじゃない。それで進めていって」
で終わってしまいました。。。
私的には、例えば、
「このような手法をやるなら、◆◆の論文を見てみたらいい」
「●●というデータを使うといいよ」
「▲▲という問題に気をつけなさい」
などと、今後の論文執筆の上で、有益な指導をもらえるものかと期待していたのですが、一切ありませんでした。。。
また、
私「テーマを二つに絞ったのだけど、どちらのテーマの方がいいか。もしくは、両方のテーマを扱ってもよいのか」
と聞いたのですが、これも
教官「テーマは1つに絞るべき」
とだけ言われて終わってしまいました。
教官は、プロポーザルの2枚目以降のもう一つのテーマまで見ていなかった様子でした。
そこで、仕方がなかったので、教官がちょこっと興味を持って質問していた1つ目のテーマに絞ることにしました。
訪問3回目(3月終わり):エッセイの概略・実証結果・結論の説明
この際には、エッセイの概略と実証研究の結果をまとめた3枚くらいの概略ペーパーを作って持参し、冒頭5分くらいで簡単に説明しました。
そうすると
教官「Sounds good. Finish up! (いいんじゃない。あとは終わらせて!)」
とだけ言って終わってしまいました。
さすがにこの時は、
私「え?それだけですか?何か指摘とかアドバイスは?」
と聞いてしまいましたが、「特にないよ」と言われて終わってしまいました。
結論まである程度ストーリーが決まっている段階で色々言われてたくさん変えなければならない事態になるよりかは良かったのですが、さすがに何らかのアドバイスはあるかと思っていたので、かなり驚きました。
その分、早くエッセイが終わって、試験勉強に割く時間が増えたのはよかったのですが。。。
前回のブログでも書いた通り、私の選択した選択科目が人気で、指導教官が、20名以上の生徒を担当していたため、一人ひとりの生徒にかける時間が少なかったという事情もあるのかもしれませんが、上記のとおり、私の論文への指導教官のアドバイスはほとんど皆無でした。
「この手法もやってみたら」などと比較的丁寧に指導してくれる指導教官もいるようですが、指導教官頼りで作業を進めていくのは非常に危険だと思います。
アドバイスはほとんどないことを覚悟して、自力で論文を仕上げる気概の方がいいと思います。
なお、私の場合、クラスを受け持っている計量経済学のクラスティーチャー(博士課程の学生)が、授業の質問だけでなく、エッセイにおける実証研究に関する質問も受け付けてくれました。
そのため、エッセイの実証研究結果を持っていき、アドバイスをもらいに行っていました。
彼は大変優秀だったのですが、毎回、ボコボコに言われてしまい、「そんなこと言われても無理だよ」という要求水準まで指摘してきましたが、私の場合は、ある程度斟酌して、反映できるところだけは反映しました。
指導教官よりも、このようなクラスティーチャーの指摘や、既にこの手の論文を書きなれている友達とのディスカッションの方が正直役に立ちました。
このように、指導教官をあまり頼りにせず、自分の力で進めていくのが非常に重要です。
また、指導教官からの指導があまりないため、今までの職務経験等で、論文執筆などの研究を行ったことがある人が有利という印象を受けました。
もし、今までこのような論文執筆の経験がない場合には、LSEの場合、高めの点数は狙わず、比較的簡単なトピックでさっさと終わらせて、試験勉強に時間を注いだ方が賢いかもしれない、という私の戦略であり、感想でした。