クラシックギター界で最も有名な、そしてクラシック音楽界ではほとんど無名の作曲家フェルナンド・ソル(1778-1839)はベートーヴェン(1770-1823)と同時代の人。”ギターのベートーヴェン”などと不名誉なあだ名が付けられていますが、これは日本各地にあるナントカ銀座みたいなもので、その音楽にベートーヴェンのような前進性・攻撃性・粘着性(要するにぶっ飛んでる)はないから、言うなら”ギターのハイドン”あたりでしょうか。
ソルはタレガみたいなギター馬鹿(←良い意味で)ではなくてオペラやバレエなども作曲しているので、対位的な書法にも慣れていたようです。
そんなソルが珍しくバロック風味で描いてみせた小品、セゴヴィア編『ソルの20の練習曲』の第1番として有名な作品6-8。
それをディアンスが弦楽四重奏用に編曲したのがこちら。ギターでもこんな風に弾きなさいというディアンスからのメッセージでしょうか。
なお、真ん中にいるギタリストは聴いてるだけ(笑)
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