夏の砂浜にそびえ立つ、アルプス山脈……我々を童心に返す、アルプス山脈……
俺の童心「軽くFはあるな」
遠目からでも解るその標高の高さ……俺は童(貞)心の熱を呼び起こされる……
俺の童(貞)心「そーっと、そーっと」
山頂の景色を拝むべく……さり気なさを装い少しずつ近付いていく……
友人たちとの談笑に勤しんでる隙に近付く……やがて山頂の絶景を拝める距離までこじつけた、そのとき——
Fカップのギャル『ん?』
俺の童貞「サササッ!!」
——見付かりそうになるや否や、自らのテント目掛け風になった。要するに逃げた。
8月某日。祖父の友人(金持ち)が海岸で開催するパーティーに参加した(タダ飯目当て)。テントに総勢50人くらいのひとが集まって、酒飲んだりバーベキューしたり、酒飲んだり宝探ししたり、酒飲んだりする。
友人同士で盛り上がる祖父たち。そんなふうに盛り上がれる友人のいない俺にとって、彼等は疎ましく羨ましかった。
よって俺は他人の青春を拝むくらいなら、他人の性春を拝もうと、タダ飯を諦めてアルプス山脈の散策に出たのだ。さきは戦略的撤退を試みたが、今度こそ山頂の絶景を拝んでやるぞう!
俺「……」
またもや息を殺して近付く……その視線まさに、鹿を見つけた狩りうどの目つき……いやさ馬鹿の目つき……
馬鹿りうど(俺)「!?」
馬鹿りうどの目つきで、見てみると……歩くFカップ山脈が友人たちとビーチバレーをやってるのが、見えた……
Fギャル『そーれっ! はいっ!』
その友人たち『こっち! こっちー!』
馬鹿りうど「歩くF山脈がレシーブすると、なぜかボールが3つに見える……(※馬鹿りうどの目にはこう映りました)」
その後もしばらく視●姦……じゃねえやバカリウッド映画撮影を続けた。しかし見てるそれが性春ではなく、友人と盛り上がる祖父たちの青春と同じものと気付いたとき、見るのを辞めた。
夕方には、夏祭りもあった。こちらも道行く誰かの性春と青春が交差するイベント。
俺はその性春もとい浴衣ギャルを求めて、夜道をさ迷う。グヘヘ、相変わらず無防備してやがるぜグヘヘ。
しかし、こちらは砂浜と違って、絶えずひとの視線がぶつかり合ってるようなところだ……じっくりバカリウッド撮影してるような猶予はない。そんなとき使う技がこれだ!
俺「チラッ、サッ! チラッ、サッ! チラッ、サッ!」
チラ見と視線逸らしを同時に行うこの技、名付けて『必殺技シ☆ゴ★キ人』! チラ見シャッターの連打で網膜フィルムに焼き付けておいたそれをオカズに、あとでシ☆ゴ★くことが出来るぞう!
俺「チラッ、サッ! チラッ、サッ! チラッ、サッ!」
俺「チラッ……ってあれ? なんだこの貧しい山は? 何も無いじゃないか、ただの貧にゅ——」
【げん
こつ】俺「——あべし!! 暴力反対!!」
母親「やかましい。誰が貧しいだ。馬鹿のことやってるくらいなら、飯買うの手伝って」
40過ぎて胸パッドしてる貧にゅ……じゃねえや、母親と居合わせた。どうやら妹たちの夜飯を買いにきたらしい。
他人の性春だけならず他人の青春までもフィルムに焼き付けてしまう技にも飽きてきた俺は、それを手伝うことにした。
やがて祭りも終わり買い物も済み、Aって嘘まじであり得な……じゃねえや、母親を家まで送ってやることに。
高校生たち『なあ! このあとどーする!? 誰んちで遊ぶ!?』
高校生たち『あいつんち行かねえ? 今夜は徹夜だぜヒャッハー!!』
高校生たち『ヒャッハー!!』
その道中、たったいま祭りが終わったばかりなのに、さっそく後夜祭の準備をはじめる高校生たちの集団に出くわす。忙しいこって。楽しそうなこって。
俺は彼等が通り過ぎるのを待ってから、母親に言った。
俺「あれが俺の勝ち得なかった"青春"だよ」
性春VS青春。俺の中でのこの世紀の一戦に、決着がつく日は来るのだろうか←