まず犬。彼らはワンワン吠えては、絶えずワンぱくにあっちこっち動き回ってる。正直苦手。
ワンチャンス苦手だから近寄らなければいいや!……と、散歩中のおばちゃんごと避けて通る始末だ。
まあ、向こうは向こうで、避ければ避けるほど反って寄ってくる性質らしい。こないだなんか足におしっこひっかけられた。もうワンワン泣いたよね。
対する猫は、涼しげな木陰に横たわり、ニャ~と可愛いらしいあくびをこぼす。同じ哺乳類なのに、ニャんでこんなに差が付くのか。
その仕草を見てるだけで、悶々とした煩悩が湧き上がってくるではニャいか。ああ、追っかけまわしたい!
だが、そうやって煩悩に身を任せてしまうと——
俺「おおっと、こんニャところに猫がいるではニャいか!」
猫「…じー… (なんだコイツ)」
俺「にゃアッー!! 俺と—…」
俺「俺と、やらニャいか!?!? (飛びつく)」
猫「にゃだー!! (必死で走り去る)」
——こうなってしまうのだ。
まったく、失礼な。せっかく俺が手取り足取りくんずほぐれずしてニャろうと思っても、すぐこれだ。もう遊んでやらニャいからな。
最後に、世界三大美人のひとり、いやさ妹リンモンローの生まれ変わり、いやさシスターガガの生まれ変わり……じゃなかった妹だ。
お昼時、長女と次女がシルバニアファミリーをはじめてしまったため、除け者にされてしまった三女(三番目の妹ね)を発見。
二歳児にお人形遊びはまだ早いし、一緒に遊んだとしても、あかりの灯る大きなお家をぶっこわしてしまうだけだ。
だけなんだけど……わざわざ居間のふすまの真ん前で、積み木を散らかしているところを見ると、どうも構ってやりたくなっちゃうのがお兄ちゃんの性。
かといって、兄サーガに身を任せてしまうと——
俺「おっと、三女じゃないか。三女だけに積み木の惨状をつくってるのかい?」
三女「…じー… (話しかけてくんなよの目)」
俺の足「おっと、三女が散らかした積み木じゃないか。危うくぶつかってしまうところだった。
俺の足「おーい、小指! そっちは大丈夫かあ?」
小指「はっ、小指だけにこそばゆいぜ!」
三女「…ふ… (相手してられるか、と言わんばかりにうつむくと積み木遊びを再開する)」
俺「ええい三女よ、こっちでお兄ちゃんと遊ぼうではないか! そんなところで通行人の邪魔してるよりか、よっぽど発展性があると思うぞ!」
三女「…むく… (疑い半分、期待半分の眼差しでこっちを見あげる)」
俺「さあさあ、こっちに来て俺と—…」
俺「俺と、やら妹か!?!? (飛びつく)」
三女「あっちいけええーっ!! (積み木を投げつけられる)」
——こういうことになるのだ。
はっはっは、まるでどっかのニャーみたいなやつだろう? もう遊んでやら妹からな。
しかし、それから10分後。
俺が台所でテレビを見ていると——
三女「にーちゃんあそぼ」
——そいつはやってきた。
避けたら避けたで、寄ってくる。まるでどっかのワンみたいなやつだろう?
俺「ああ、もちろん!」
三女「ありがとうれしいっじょぼぼぼぼ」
俺「はっはっは、お兄ちゃんたるものお前さえよければいつでも……っておいいいい!?」
歓喜のあまりおしっこをもらす、パンツトレーニング中の二歳児。
ワンワン泣きながら、シャワー浴びさせたよね←
あるときはワン、あるときはニャー。お兄ちゃんは、両方の要素を兼ね備える妹が一番好きでしたとさ←