こんにちは

これから空港見学です。
GSさんのミーティングしている様子や、カハン持って仕事している様子をマジマジと見てきたいと思います。
さて、先日、JALの先輩がたとお食事している時に、ある先輩が
「も〜、ちょっと聞いて下さいよ〜
」

と鼻息荒く言うものですから、じっくり話を聞いてみると…。
今年入社の新人Aさん。
訓練所でも成績悪くてなかなか出れず、OJTでも同乗クルーを困らせてしまいます。
その先輩はAちゃんのインストラクターとなり、評価をすることになりました。
飛行機を乗るにあたり、インストラクターは様々な質問を新人さんにはしなくてはならないルールがあります。
「あなたの座るステーションの非常用機材は?」
「緊急停止したら、その後どうする?」
「水消火器の使用法は?」
「赤ちゃんの1分間の呼吸数は?」
「正常な血圧はいくつからいくつまで?」
「福岡空港から博多駅まではどんな行き方がありますか?」
「海上でスライドを出したら、どうやって切り離す?」
更に30個くらいの質問に答えなくてはなりません。
先輩は手順に従い質問をしました。
が、Aさんは1つも答えられません。
「勉強して来たの?」
そこは聞きますよね、やっぱり。
「はい。」
Aさんは答えます。
「じゃあ、答えられますよね。」
「…。」
これでは、飛行機に乗る以前の問題です。
「残念だけど、あなたをこの飛行機に乗務させることは出来ないわ。OJTデスクに行ってイチから勉強して来て下さい。」
当然です。
お客さまのお命を預かっているわけですから。
先輩は
「じゃあ、明日までには必ず覚えてくるように。」
とAさんに伝えました。
チャンスをもう一度与えました。
翌日。
先輩はAさんに同じ質問を投げかけました。
Aさん
「分かりません。すみません。」
とうつむく。
先輩はキレました。
「あなたね、どんな勉強法してるのか分からないけど、この世界はあんたがいなくても他に優秀な人が沢山いるのよ。その優秀な人が乗務すればそれでいいんだから。ヤル気がないなら、とっとと辞めればいいじゃないの。代わりは山ほどいるのよ。よくそれでうちの会社に入れたわね
」

先輩、ついつい堰が切れたように言い放ってしまいました。
Aさんは号泣したそうです。
社会は厳しい。
なめたらアカン。
その先輩だって、本当は優しいし、心が広い方です。
チャンスも与えました。
しかし、やっぱり乗務員ならば知識として頭に絶対に入れておかなくてはいけないことを準備していないとは、Aさんが乗務する基準に達していないと判断されて然るべしだと思います。
JALはまだ良い方です。
ANAなら一回でコテンパンにやられるに違いありません。
ANAの方が厳しいからです。
Aさんはもしかしたら、100歩譲って勉強してきたのかもしれません。
でも、緊張感に勝てなかったのかもしれません。
精神力の強さも客室乗務員には絶対的に必要な要素です。
しかしながら正解が口からでなければ、勉強していないと思われても仕方がありません。
その先輩は
「も〜さ〜、コンパートメントリーダーもしているし、お得意様にもご挨拶しなくちゃいけないし、具合い悪い方もいらっしゃってケアしなくちゃいけないし、他にもOJTの子を3人も見なくちゃいけないし、自分のサービスもしなくちゃいけない。。当たり前のことをしっかりとやれない子の面倒まで見れないわよ。とにかく、最近あんなにできない子は見たことなかったし、久々にビックリよ。」
と話していました。
おっしゃる通りです。
エアラインは厳しいんです。
でも、愛の鞭だと思ってね。
これでもJALはまだ優しい方です。
L&Rアカデミー
太田真美子