こんにちは

いやいや、昨日のJALの緊急脱出でこれからCAを目指そうとしている皆さまの安全に対するスイッチが入ったかなと思います。
昨日のブログで私が以前に緊急脱出の手前までを経験したとお話をしましたが、今でもその緊迫した光景は脳裏に焼きついています。
我々は常に訓練を重ねていますので、そんな状況下でも冷静さは失いません。
しかし、お客さまは状況を掴めないばかりか、航空機事故+火災イコール死、といった方程式が頭にありますから、特に女性のお客さまがパニックに陥ります。
そんな時は
「大丈夫、落ち着いて!」
と叫び続けます。
私の場合は、ダラス空港でしたので9割がたがアメリカ人のお客さまでしたから
「Stay calm!」
と叫び続けました。
それでも、お客さまは現状を受け入れられないので、奇行に走ったりもします。
私が見たのは、アメリカ人の女性のお客さまが乗務員以上の大声で絶叫し始めました。
アメリカ人のビジネスマンは枕を抱えたまま震えて立ちすくんでいました。
日本人のビジネスマンは腰が抜けてしまい、失禁してしまいました。
もう、機内は無秩序状態でした。
我々も死ぬかもしれない…と思いますが、骨の髄まで責任感と使命感を叩き込まれているため、逃げも隠れもせず、とにかく任務を遂行するのみです。
皆さんが、CA試験の面接で
「私は部活動の代表をしており、責任感と…」
と話し始めると、こちらとしては
「その責任感と生死を分ける時の責任感とは重みが違うんじゃないかな。」
と思います。
人の命を預かるということは、苦しいくらいの責任感を常時背負っています。
でもまあ、日常的にはこういった経験は皆無に近いので、ご自身で考える責任感論を話して大丈夫です。
本当はおもてなしについて記述したかったのですが、昨日JALの大先輩とお茶してそんなお話をしたので、急遽安全についてのお話にしました。
L&Rアカデミー
太田真美子