海外旅行に行きたくて堪らない。


日本語のまるっきり通じない土地で、町外れの怪しい安宿に泊まって、名前もよく知らない料理を貪り食って、サバイバルがしたい。

現地民の生活の場をバックパック背負って独りで徘徊する日本人、というアウェイ感が何とも言えず楽しい。


彼氏はあまり料理をしないため、慢性的に野菜不足なんだけれど、しばしば『気を抜くと野菜のことしか考えられない』ようになるらしい。

体が本能的にビタミンを欲しているのだろう。


今の私は、『気を抜くと海外のことしか考えられない』

仕事中、一人でごみ拾いや掃除なんかしていると、脳の片隅から海外旅行の妄想が涌き出てきて、あっという間に脳全体を侵食する。しかしそうなると、目の前のごみを拾い忘れて先輩に怒られてしまうので、必死にインドゾウやスフィンクスの影を忘れ去ろうと努力する。


好奇心が募るだけで全く満たされない。

日本の外でしか得られない刺激が欲しくてたまらない。


初めて一人で行った海外は韓国だった。

関釜フェリーに乗って、水着を着こんで上陸し、釜山の海雲台ビーチで泳いで夕方にはまたフェリーで帰るという、韓国の無駄遣い。

ビーチの管理人の現地のおじさんに、『下手な英語で喋るくらいなら日本語で話してくれ』って言われたのが恥ずかし過ぎた20歳の夏。


仕事でシンガポール(と少しマレーシア)にひと夏居たときも楽しかった。高校の修学旅行では東側のキラキラ都市しか見ていなかったから、西側の無法地帯は衝撃だった。『fine city 』っていうくらいゴミ投棄にうるさいシンガポールで、道端に食べ残しやらペットボトルが散乱し、人が寝転がってる様子が見られるとは思っていなかった笑

東南アジア人の作業員と多少は交流することもあり、簡単な英語のコミュニケーションがとれるようになった。


スリランカはちょうど良かった。

治安は、小柄な日本人女子でも昼なら一人で出歩けるレベル。

海外での仕事経験や、過酷なフジロックソロキャンプを経て、自分ひとりでもなんとかやれる、という自信も出てきた22歳の夏。

そして、親切だと思っていたおじさんに派手にボッタクられるというハプニングもあった。今まで、出会う人に恵まれ過ぎていたのでかなり油断していた。一番最悪な出来事がタクシー代のボッタクリくらいで済んで本当にラッキーだったと思っている。この件ではかなり反省した。

苦い薬も舐めたけど、4泊5日、バス、トゥクトゥク、鉄道を使った弾丸スケジュールをひとりでこなせたときは達成感があった。


より強い達成感を得るためにはより難しい課題が必要だ。もっと遠くて険しい地に挑み、頂上から往路を眺めてみたときの達成感はどんなものだろう。私は長距離を走るのが好きだったけど、走ること自体より走りきった後の達成感と多幸感がたまらなかったんだよな。


私はいつかはやっぱりインドに行きたい。

今の体力や知識量じゃ到底無理だろうけど、いつか満を持してインドに挑んで、自分がどこまで通用するか試してみたい笑

ガンジス川を目の当たりにしたとき、自分が何を感じるのか知りたい。

SNSに流れている都市伝説のような情報でしか知らないインドの、本当の姿を見たい。


ほんとうに、いつか、できるだけはやく、叶えたい夢だ。