ローライダー日乗
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北海道ツーリング2013 2日目(承前)

というわけで朝は利尻島、午後は礼文島と相成った。まだまだ陽は十分高い。宿に行く前に先ずは道道765号を通って桃岩見物まで。
 桃岩展望台へは途中脇道へ入り、夏草の生い茂る狭く曲がりくねった登り道を辿ってゆくこととなる。車が来たらすれ違いに苦労しそうな道を上り詰めたところに駐車場が整備されていた。
 が、路面が荒れて傾いていたせいかまたもや相方が立ちゴケを… 今度は見事にクラッチレバーが折れてしまっていた。とはいうもののこういうこともあろうかと、レバーには予め細工が施されていたのだ。つまりはレバーの先端近くに刻みが入っており、万が一の転倒の折りにはそこから先がまずは欠けるよう処置となっていたわけだ。
 目論見通り折れたのは先っぽの部分だけで、レバーはあらかた残っている。走行に問題無し。しかし気分は限りなくダウナーだ。まあムリもあるまい。

 気を取り直して展望台より桃岩を望む。遠く海岸沿いには猫岩も目にすることができる。反対を見やれば、先ほど渡ってきた利尻島の雄姿。どこまでも青く続く海と空の中、ひとつ大きく伸びをして気分転換にいそしむ相方がいた。

momo


 風景を堪能した我らは
道道765号を引き返し、道道40号を北上して本日の宿泊地・船泊地区を目指す。バイク走行が可能な道路は島の東サイドしかなく、西サイドはハイカーによる徒歩ワールドだ。
 途中で道道40号を外れ、海岸沿いをゆく道道507号へと折れる。右手に見える海と風が実に心地よい。岬をくるりと周りしばらくすると「礼文空港」への道案内が。確か礼文空港は現在は使用されていないハズ。これはぜひ見物したいものと、迷わず矢印が示す方向へと進入した。
 とても空港への道とは思われぬ細く雑草の茂る中を上り道が続いている。角を曲がり、下り坂へさしかかった地点から滑走路と小さな管制塔が見えた。あれだ!
 空港への短いアプローチから正面玄関の前に立つ。なんともミニサイズな空港であるな。入口は当然施錠されており、むろん建物内へ入ることはできない。でも荒れた感じがしない。緊急時はいつも使えるよう定期的にメンテナンスが行われている様子が伺われた。 

rebun


 
元来た道に戻るとすぐに船泊だ。道道40号を道なりに進み、今夜の宿が目に入った。駐車場は砂利と土が剥き出しの造り。出すときのことを考えながらバイクを慎重に止める。
 ロビーにはアメリカ人らしいご一行様がくつろいでいた。なかなか国際色豊かな民宿である。彼らは礼文島の草花を見に来たのであろうか。
 ともあれ部屋で一服した後、買い物がてら町に出てみた。目の前は久種湖が広がりキャンプ場が併設してある。キャンパーの中にはラテン系らしき人もいるではないか。
 利尻島では2店舗見かけたセイコーマートだが、船泊の町にはどうも無いようだ。が、どうやら漁業協同組合が経営する立派なスーパーマーケットを見つけた。礼文昆布等々のお土産を購入し、ほど近い海岸に出てみた。 西に傾く太陽の陽に照らされて、なんとも素敵な公園がある。鐘撞き展望台やら野外劇場まで備えられているなかなかのものだ。西陽の中、人気のない公園をブラつきながら宿へと向かう。辺りはとても静かで、飛び交うカモメの声だけが時々静寂を破った。

 今夜はぐっすり眠れそうだ。

北海道ツーリング2013 2日目

8月4日(日)晴れ
 実に良い天気だ。本日は利尻島の海岸沿いをぐるりと一周して、しかる後礼文島へと渡る計画である。島の回りは60km程という。ゆっくりと行こうではないか。
 先ずはともあれ時計回りに道道108号をゆく。青い海に青い空、夏の太陽と大気に包まれ気分はなんとも上々だ。止まることなく利尻島の風景を満喫しながら進む。

 しかし昨日から気づいていたのだが、利尻島に住む人々の家々や公共建物の新しくてモダンなこと。海辺の町に時々見かけるサビれ感が全くなく、その佇まいに感心しきりであった。
 やがて鬼脇へと至る。ここには「利尻島郷土資料館」なるものがあるとのことで、案内板に従い旧役場を利用したという資料館に行き当たる。館内にあった明治時代の写真にともかく目がいった。仕留められたヒグマを囲む人々が写っているものだが、この熊なんと北海道本土から泳ぎ渡って来たのだそうな!

higuma

一通り見学すると、また道道108号に戻り先を目指す。しばらく走り、次はオタトマリ沼だ。利尻島最大の湖沼である。観光バスが来ない間に、沼と利尻富士を背景にバイクをワンショット。快晴のもと会心の一枚が撮れた。

otatomari


 次なる目的地は利尻山見返台公園、さらに道をゆく。沓形の町に入ると何やら見覚えのある建物が… ありゃ、昨夜来た病院ではないか! ふーむ、昨日はタクシーでここまで乗ってきたわけだ。病院の脇を抜け、くねくねとした狭い道を辿ってゆくと整備された駐車場に行き着いた。
 ここで第一のアクシデント発生。相方が立ちゴケを起こしたのだった。まあ、マフラーに傷が増えたぐらいで実害はなかったのではあったが。気分的には「サイアク」ってなもんだ。
 展望台へは、徒歩でそこから急な登り道を10分程上がらなければならない。ようよう登り切った展望台からの眺望はやはり素晴らしいの一言。沓形の町やフェリー乗り場が礼文島の島影とともに眼下に広がり、振り返れば屹立する利尻富士の尾根が目に眩い。心地よい風に、しばし汗ばんだ身をまかす。 

 山から下れば、件の道道を鴛泊へとひた走りだ。ほどなくしてフェリー乗り場への看板が。早くも島を一周してしまったわけだ。
 フェリーの時間は午後1時、発売までの時間ツブしも兼ねて目の前の食事処で時価たるウニ丼定食を注文する。3千円なりぃ~。
 利尻島のフェリーターミナルは現在建設中で、チケット売り場は仮のものであった。やはり利尻島は新築ラッシュなのかねぇ。
 時間通りフェリーは礼文島の香深目指して出港した。今回はわずか40分の船旅だ。ここでも参考までに記しておくと、750cc以上のバイクの積載料金と2等席併せて一人3,550円となる。

 遠ざかる利尻富士の姿をデッキから見送る二人であった。

北海道ツーリング2013 初日(承前)

 「ひゃあ~!」というバス・ルームからの相方の声。ナニやら旅の初日から不穏な予感。「どうした?!」と問わば、ナント「血尿が出たっ!」との答え。
 ひぇえ~、そそれは一体? 医療関係者でもある相方曰く「現象面から見て膀胱炎の疑い強し。抗生剤が必要だ」!
 ともあれ夕食をいただいた後、宿のスタッフに病院のありかを尋ねると、偶然にも元ナースというではないの。島の医療情報によると利尻島には病院が一軒あるだけなそうな。早速タクシーを呼び、そこへと向かった。

 夕闇が迫る海岸線の道路をタクシーはひた走った。海の向こうには礼文島の灯りが見える。左手には闇よりも尚黒々と利尻富士の偉容が目に入る。こういうことでも無い限り目にすることはなかったであろう風景にしばし見入った。
 辿り着いた病院は想像と違い、利尻島国保中央病院という実に大層な建物だった。こりゃ東京の我が町の病院よりよほど立派だな。
 時間外診療のため、入院患者以外館内に人気はない。しばしのち、相方の見立て通りとりあえずは心配なかろうと薬を貰い病院をあとにする。やれやれ一安心だ。


中央病院

 

宿に帰り着くや鴛泊の町へ繰り出し、夏祭りの会場へと行ってみた。メインストリートに設置されたテーブルを囲むビール片手の大勢の人波の中、中央舞台では地方回りの演歌歌手と町長が挨拶をしている。

 旅の続行に支障が出なかった幸運を祝いつつ、お祭り気分にどっぷりとつかる我らであった。

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