これまで僕がビタミンCと絶糖(糖質制限)で治療したがんは胃がん、胆のうがん、耳下腺がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、乳がんなど。なかでも珍しいがんの治療例をご紹介しましょう。

Eさんは45歳の男性で、上顎洞がんを患っていました。上顎洞というのは、頬の内側にある空洞のひとつ。上顎洞ガンとは、その空洞にできる珍しいがんです。

ある時、Eさんは鼻血が止まらなくなって病院にいったところ、上顎洞がんが見つかりました。上顎洞がんは大きくなると鼻の粘膜を圧迫するから鼻血が出やすくなるのです。

Eさんは大学病院で上顎洞がんの治療を受けていたのですが、がんの成長は止まりませんでした。いよいよがんが大きくなったので、ついに「手術するしか手立てはない」と告げられました。上顎洞がんの手術は顔面を大きく損なうものなので、患者さんの生活の質を大きく変化させることになります。特にEさんの場合は、がんが64mm×44mmと大きかったので眼球を含めて顔面の半分をごっそり取らなければなりません。唇や舌のがんを切除するのとは違い、顔の半分ともなると再建するのはほぼ不可能です。仮に体のあちこちから骨や皮膚を移植したとしても、元通りと言うには程遠い容貌になることは間違いありません。

Eさんは入院中に上顎洞がんの手術を受けた人を目の当たりにしたと言います。まるでターミネーターのように顔半分がぱかっと取れていた。それを思い出して、「絶対に手術を受けたくない」と病院から逃げ出し、僕の所へやってきたのだと話してくれました。

初めてクリニックに来た時、Eさんの顔はどす黒くくすみ、体中がむくんでいました。話している最中にも鼻血が出てきたので、僕は「これはやばいな」と思いつつ、とにかくEさんが生還するために急ピッチで治療を進めることにしました。ビタミンC点滴100gを週5日間行ない、絶糖の食事を厳守してもらいました。すると64mm×44mmあった腫瘍が2ヵ月半後には19.2mm×28.8mmと3分の1までに縮小しました。

そのころには顔色も良く、全身のむくみもなくなり、鼻血も出なくなりました。もうひとつ、抗がん剤の副作用でツルツルだった頭に髪の毛がフサフサと生えてきました。大学病院にはもう通っていませんでしたから、抗がん剤はやめていたのですが、普通は2ヵ月半で髪はフサフサにはなりません。これはビタミンC点滴の作用だと思われます。

Eさんは経済的な理由で僕のクリニックでの治療を中断したので、その後どうなったかはわかりません。しかし、ビタミンC点滴と絶糖でかなりがんが縮小し、体調も格段に良くなったと非常に喜んでくれました。
 

▼絶糖(糖質制限)がガンを治療するメカニズム解説はこちら
http://dr-nishiwaki.com
(西脇俊二『超高濃度ビタミンCと断糖療法でガンが消える!』より)
 
 

 



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