僕がビタミンC点滴と断糖でガン治療を初めて行なったのは2007年のことです。当時31歳の女性で、病院から末期の子宮体がんで余命3ヵ月と告げられていました。そしてがん細胞は肺にも転移していました。

僕は「点滴療法研究会」が行なっている超高濃度ビタミンC点滴の講習を何回も受けており、認定医の資格を持っていました。とはいえ、実際に患者さんにビタミンC点滴を行なうのは初めてです。そこで、まず知り合いの美容皮膚科に頼んで、ビタミンC点滴のやり方を教えてもらいました。ビタミンC点滴は、美容目的の治療にはよく用いられているのです。

病院内には、患者さんのための点滴スペースが設けられ、いよいよ超高濃度ビタミンC点滴を開始しました。100gのビタミンCを1時間かけて体内に入れる点滴を、1ヵ月で25日間。大学病院で抗がん剤を投与される5日間を除いて毎日行ないました。同時にこの患者さんには食事を「断糖」に切り替えてもらいました。ご飯や根菜、果物やお菓子など、糖質を含む食品を断ってもらったのです。

若い夫婦の方だったので、本当なら毎日ビタミンC点滴を受けるのは厳しいはずでした。でも、周囲の人たちがサポートするなどして、理想的な回数を受けてもらうことができました。何より幸運だったのは、病院が治療を許可してくれたことです。理事長が女性で、かつて自身もがんを患ったことがあるからでしょうか。こんな前例のない取り組みに、温かい理解を示してくれました。

2か月後、大学病院での画像検査の結果では、転移が認められていた肺のがんがきれいに消えていました。僕たちは「これはいけるんじゃないか」と期待感に湧きました。

さらに3ヵ月後(治療開始から5か月後)の検査では、なんとすべてのがんが消えていました。

CA19-9とCA125という子宮体がんの腫瘍マーカーの値は、治療前にそれぞれ86.7(CA19-9)、127.0(CA125)[2月2日]だったのが、5か月後には正常値(CA19-9:37.0以下、CA125:35.0以下)の、それぞれ8.1(CA19-9)、7.0(CA125)[7月10日]にまで減少。CT等の画像診断でも子宮や肺の腫瘍は消えていました。そう、余命3ヵ月と言われたBさんは5ヶ月で完治してしまったのです。

この時の患者さん、そしてご主人の喜びようは忘れられません。僕も自分が温めてきた治療法で、1人の女性を救えたことに感無量でした。と同時に「これほど早く結果が出るなんて……!」と驚き、興奮を抑えられませんでした。

一方、某大学病院のこの患者さんの主治医は、この結果をあまり歓迎していなかったそうです。何しろ自分が余命3ヵ月と診断した患者が、わけのわからない代替療法によって完治してしまったのですから。病院側としては立つ瀬がなかったのでしょう。

この患者さんは、その後ビタミンC点滴の回数を徐々に減らしていき、現在は月2回、25gの点滴を受けるだけとなっています。食事は、もう断糖ではなく普通に戻しています。余命3ヵ月という絶望的な状況にいたのが嘘のように、元気に介護施設で働いています。


▼断糖(糖質制限)がガンを治療するメカニズム解説はこちら
http://dr-nishiwaki.com


(西脇俊二『超高濃度ビタミンCと断糖療法でガンが消える!』より)









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