『人間失格』 著/太宰 治(新潮文庫)
- 人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))/太宰 治
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今回はあえて太宰!
「恥の多い生涯を送って来ました。」
この言葉で始まる、16ビートの物語です。
この表現は、太宰ファンの皆様にはお怒りをかう可能性があると思いますが、あえてこの表現で僕は書きます。
太宰はロックなのです!
太宰はブルースなのです!
今更内容を紹介するのも今更どうかと思うので、あえてやめておきます。
正に「自我」と「非我」の一騎打ち!!
「太宰は高校卒業までに読め」
と高校一年生の時に言われて、必死に読み漁りました。
そして、一番初めに太宰に触れた本が、皆さんご存知の「人間失格」
この155ページのかび臭いロックンロールは、ものの見事に僕の目玉を突き抜け、脳みそを掻き回しました。
カートコバーンが去ってた後、僕が見つけたのは、トム・ヨークと太宰治でした。
高校時代なんてのは、一度は誰しも
「死にたい」とか
「自分なんて生きてる意味がない」
なんて悩んだりする時期があるものだと思います。
もちろん僕もその一人でした。
でも、心のどこかで
「そんな事で悩んでる俺ってどう・・・?カッコいいだろ・・・?」
なんて事を思いながら、あたかも自分が特別な存在であるかの様に、自分に陶酔していたのではないだろうか。
太宰の作品はこういった他人に踏み込まれたくないナルチシズムな部分に、土足でドカドカと入ってきます!
そして、私達に向かって
「お前だけが特別じゃない!みんな同じだぞ!」
と、我々をこねくり回して来ます。
当時も今もそうですが、毎日を生きていく中で、我々はどこかしら「道化」と化して
生きています。
本当はわかっている事を、わざとわからない振りをしてバカを演じたり・・・
傷つくのが怖いから、バカの振りをしたり・・・
責任を取りたくないから、無能を演じたり・・・
皆さんもそういった一面はないでしょうか?
この「人間失格」という物語は、失格でも合格でもない、何でもない一人の人間の物語なのです。
本棚に並んだ真っ黒な新潮社の背表紙を見るたびに、
「なにが生まれてすみませんだよ!」
って突っ込みたくなります。