2024年7月24日。
最高のロックバンドの結成20周年記念LIVEへ行ってきました。

ここから書くことは、私の独断と偏見に塗れた内容です。
ご了承くださいますようお願い申し上げます。


さて。
私がこのバンドが大好きになったのが11年前。

下娘が観ていた『夜桜四重奏』というアニメで知り、アルバム『catcher in the spy』初回限定版のディスクのLIVE音源を聴いてどハマり。
それからずーっと追いかけてます。

前の日本武道館のLIVE(2015年)も現地参加できたので…

9年前の
『次に僕らがここで演る時、誰かが帽子を被っていたら…察してください』みたいなことを言っていたのを思い出し、被ってなくて良かったと心の底から思いました。

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このバンド。
音がバッチバチなんですよ。
とにかくバッチバチ。
だって音が同じ方向を向いていないんだもの。
音楽の趣味が違うから当然と言えば当然なのだけど、彼らがすごいのはここからなんだな。

どこが凄いって…彼らが届けてくれる音楽は《音と隙間が丁寧に重なり合ってる》から。

『音楽が好きで集まっているから』当然と言えば当然なのだろうけれど、音が向いている先が逆なのに、ここまで丁寧に音を重ねられるのは『音楽が好き』だけではなく『それぞれの音楽性に対してのリスペクト』も兼ね備えているからだろう。

正直。
私は50年代から70年代の洋楽が大好きで、現代の音と言葉が詰まっている音楽が得意ではない。

でも、彼らの音楽は現代の音と言葉が詰まっていながらも、隙間が必ずある。
それらがとても丁寧に重ねられている…し、いい意味で裏切られたりするのだ。
音楽の流れ的にここはこう来るだろう…という読みを、いい意味で裏切ってくれる。
だから、聴けば聴くほど沼にハマるのですよね。

今、このような音楽を届けてくれるのは…とても貴重だと思う。


でね。
私が彼らの虜になった理由其の2。

LIVEになっても丁寧に重なってるの。
ありえないって、マジで。

CDとLIVEの完成度は絶対に違うんだよな。
LIVEは生物だから音源と比べちゃいけないわよ。
しかも、音源と違うことされると『私の好きな曲じゃなくなってる…』っていう、いろんなガッカリを経験してきてた私だったので、想像以上というより『こんなバンドを待っていました!!!』と、狂気乱舞しましたよ。

音の塊とはまさにこのこと…!と、初めてのLIVEではちゃめちゃに感動したんです。

LIVEになるとスリーピースだからこそ生まれてしまう『隙間』と『音の薄さ』。
これをドラムが絶妙な匙加減で調節するの。
それがたまらなく気持ち良い。
手数が無駄に多いドラムは好きでは無いのだけど、彼の届けてくれる音は心地良い。
心地良すぎる。
ここまで音に自分の思いを乗せて届けようとしてくれる人。
とても貴重だよね。

で。
安定したドラムの上に暴れ回るベースね。
音も演奏も本人も暴れ回るベースね。
でもね。
この方の凄いところは、全て暴れ回ることで自己主張が強い人の様に見せるくせに『本人が作りたい曲』ではなくて『あの人が歌うなら』を前提として曲を作られているところ。
音もキーも言葉も。
そしてさらに『歌う人』だけでなく、その曲を『受け取る人』まで視野に入れている。
どうしたら響くかな……届くかな…。を前提として作られているとしか思えないんだよな…。
この人の脳内。
一度見てみたい…と思う人です。

で。
安定したドラムと暴れ回るベースの上に重なるのがギターとボーカルね。
一見、普通。
極々普通に見えるこの方が、実は一番変人なのかもしれない。と、私は思っています。
詰め込まれた言葉をさらりと歌いこなし。
それだけでもやばいのに…。
この方。
ギターもアッホみたいにやばい。
あの歌を歌いながらあのギターを弾いているんですよ。
しかも、足元のエフェクターも常にポチポチほっそい足を動かして操作しているの。
口と手と足。
なんであんなに同時に操れるのか…って。
めっちゃ努力の人なんですよね。きっと。
あ。でも努力とか書いちゃうと嫌だろうから、プライドが高いのでしょうね…って。
あれ?こっちの方が嫌かなぁ…。
でも。
プライドが高い人にも種類がありますよね。
高いが故に努力できない人と、高いからこそ努力できる人。
彼は絶対的に後者だと思うのです。
そうでなければ…あんな芸当できませんて。

そんな彼らの音の重なりが一番発揮されるのがブレイク後。
ブレイク後の音の頭が全部揃って塊となって体当たりしてくるあの感覚…やばい。
LIVEであそこまで完璧な音の塊に遭遇したことありません…。

それが今でも継続して体感できるのが…
本当に嬉しい。
本当に有り難い。
20年続けてくれて有り難う。
心から感謝します。

でもね。
一度だけ覚悟した時期があります。

それは…
MODE MOOD MODEに収録されている
『夢が覚めたら(at that river)』を聴いた時。

これLIVEで演る時は解散する時だろうな…と、勝手にMMMツアー中にドキドキして。
セットリストに入っていないことに心の底から安堵した。

この時。
なんで解散しちゃうって思ったのかというと…
幕張メッセでのLIVEがあまりにも…だったから。

音がバッチバチなのは通常通りなんだけど。
音が喧嘩してて。とっても乱雑で汚い。

え?こんなに雑な演奏する人達だった?と、心の底からガッカリして帰った。

それからしばらくは、どうしても音に雑さを感じてしまったし。
メンバーそれぞれがそれぞれに活躍の場を広げていくから、不安で不安でしかたなかった。

Patrick Vegeeでも、音の雑さは拭えず。

うむむ…あの塊にはもう塗れる事はできないのか。

…と、正直諦めましたよね。

うん。
諦めたの。

でも、音の重なり。音の流れ。
音の組み立て方がやっぱり好きで、聴き続けて良かった。
ファンでいて良かった。

そう思えたアルバム。ninth peel。

…ツアーのチケットはことごとく用意してもらえず。
ファンになって初めて参加すらできなかったツアー…。
やっと音の塊を…!!って思ったのに。
出鼻を挫かれるとはまさにこの事よね。
致し方なし…。

からの。
今回の日本武道館。
南2階席の後ろから数えた方が早い列だったけど。

遠くから見る彼等は…最高に格好良かった。
頭の揃った音の塊がガツガツ体当たりしてきやがる…この感覚。
たまらないね。

そしてね。
初めてオーディエンスの声で鳥肌が立った
『カオスが極まる』は圧巻

天井に映るライトが印象的だった
『オリオンをなぞる』では天井ばかり見てた

少年から中年になった彼等の
『いつかの少年』は流れる涙が止まらなかった

この斜面じゃジャンプは無理だわ…すら跳ね除けた
『シャンデリア・ワルツ』

ベーシストの後ろを振り返ったら君たちが居た…の言葉で涙腺奪われてからの
『春が来てぼくら』で号泣

いやはや…
じわじわと感動が体の中から溢れてきて収拾つかなくなってきてるけども。

最高のロックバンドのLIVEは最高でした。

UNISON SQUARE GARDEN

20年。
在り続けてくれて有り難う御座います。
音楽を作って届けてくれて有り難う御座います。

私はあなた方の作り出す音の塊が大好きです。
これからもあなた方の後ろを歩き続けられることが何よりも嬉しいです。
心から感謝。

これにて、私の大好きな最高のロックバンドの20周年記念お祝い記事。
締めさせていただきます。

最後まで読んでくださり、誠に有り難う御座います🙏✨