全力投球で生きてきた。
踏ん張って頑張って、自分のすべてを出し切ってきたからこそ今がある。
自分の枠を外すには、全力でぶつかって
そのパワーで破壊するしかない。
なのに、力を抜いて唄ってと言われると、どうしていいかわからなかった。
余力を残して唄ってみた。
何か違う。
でも、そこにヒントがあるはずだと信じている。
「丁寧に」
何度この言葉が出てきただろうか。
一音一音を大切に、大事な人に語り掛けるように唄う。
大切なものを扱うとき、フルパワーでは壊れてしまう。
それは自分に対しても同じ。
全力投球は、めいっぱいの力で、という意味だけではない。
そのものに対する深い愛情や、繊細な想いにも全力が注がれている。
それが自分の人生そのものだとしたら?と問いかけたとき
柔らかく優しく包み込むような気持ちになった。
大事な人が思い浮かんだ。
ずっと大切にしてくれていた。
ありがとうの涙が零れ落ちた。

