ハラスメント。

私が新卒で入社した当時は、こんな単語を耳にすることはなかった。

しかしながら、いつの間にかこの単語が市民権を得て、そして市民権を得ただけではなく、いつしか権力を振りかざすようになった。

ハラスメントを肯定しているわけではない。

むしろ、セクハラ、モラハラ、パワハラの三大ハラスメントはあってはならないと思っている。


だが、一方で、ハラスメントを身勝手な解釈で利用する人たちも一定数いるように思える。


最初に『ハラスメント』と言い放った者が、一番の勝者になる可能性は高い。

前職の話だが、以前、後輩がクライアントに無礼を働き、激怒させていた場に居合わせてしまったことがある。

その時、後輩は、激怒しているクライアントを無視し続けていたため、自分が割って入り代わりに謝罪し、後輩をも注意した。

その場で注意するのは少し気が引けたが、注意しなければもっと大事になると思い、そうした。


その数日後に、彼女は私にハラスメントされたと人事に言いつけた。

人事は、私には何の事情聴取もせずに、一方的に責めてきた。

こういう場合は、両者から事情を聞き判断すべきだが、肝心なことは無視された。


ハラスメントの場合、訴えた側がとにかく守られ、訴えられた側はとにかく悪者と決めつけられる。

本当にハラスメントが起こっていれば、緊急事態のため、悪者はさっさと成敗されるべきだが、違う場合もあるかもという可能性は忘れてほしくない。


今、非常に怖い世の中になっている気がする。


ハラスメントの定義を正確に決め、判断できる部署を持たないと、冤罪が増えていくかもしれない。


ちなみに、後輩が無礼を働き激怒したクライアントは、二度と仕事の発注はしてこなかった。

被害者と名乗る者が、実は加害者であるかもしれない。自分のバツの悪さを隠す手段にハラスメントの単語を使う場合もあるということだ。

私は、この経験を非常に恐怖に感じたのは事実で、いくつかあった転職理由のうちの一つでもある。


要は、人事が無能ということが決定打の一つということだ。