オフィスカジュアル。

女性より男性の方が難しいと思った日があった。


30代前半の既婚者が、会社にトレーナーとチノパンで出勤してきた。

思わず、部屋着で来たのか?と、聞いてしまった。

答えは、部屋着ではない。オフィスカジュアルだと。アポがないから、いいだろうと。


我々は、営業で、いつなんどきクライアントとのアポが入るかわからない。もしくは、不意にお使いで資料を取りに行くとも限らない。

事前にアポが入っていればジャケットは着てくる、もしくは持ってくるだろうが、アポがなくても、ジャケット無しだが人前に出れる服装をするのがルールだと思っていた。


彼が着てきたトレーナーは、実に野暮ったく、まるで中学生のようなもので、クライアントの前には当然出せない。

別に毛玉があった、破れていた、派手な柄や色だった、訳ではない。ただ、ただ、キチンとしていないだけだ。のんびりとくつろげるものであった。


仕事とプライベートの境がもはやわからないのか。

仕事はどうでもいいのか。

営業職をわかっていないのか。

その格好でクライアントの前には行けない自覚はあったから、せめてクライアントのところに行ける範囲内での服装をしてくるべきである。


そういう考えの甘さからか、期日を守らないとかひとりで仕事が完結しないと上長たちがよく嘆いている姿を目にする。

先日も、クライアントに提出する日が翌日に控えているが仕上がってなく、しかも、今から作成するにはとうてい時間が足りない業務が発覚した。

さすがに、何度目かの出来事で、上長たちも既にこう書く、あぁ書くと答えはあげていた上、途中で修正もさせていた。要は、もはやなぞるだけで完成するカタチにしていたそうだ。

が、未完であった。


理由はわからない。


彼なりに仕上げたつもりでいたのかもしれない。

恐らく、30代前半で結婚し、子どももいる。

だが、どこかで成長が止まり、幼稚な部分が残ってしまったのだろう。


最近の彼は、『俺なんて、どうせポンコツだから』が口癖である。本気で思うなら、早くスキルをつけて挽回せよ!口で、そんなことを言っても、誰も同情しないし、手に負えないと思われるだけだ。