お金に困る元外交官マダムと仲良くしていた時がある。正味1年くらいの話しである。
知り合ったのは友だちを介してである。
マダムとは、家が同じ沿線で10分くらいの距離のため、友だち抜きでランチやお茶をしていた。
最初は羽振りの良さが見えていたので、やはり元外交官は違うなーと驚いていた。
ちなみに元外交官というのは、既に旦那さんが定年を迎えていたからだ。当時の年齢は72歳。
お金持ちに見えたマダムが、徐々に『お金を貸して』と始まった。
少額であったのと、マダムはクレジットカードをメイン遣いしていたため、当初は現金を持ち合わせていないのだろうと気には止めてなかった。
もちろん、時間はかかったが、貸したお金は返ってはきてた。
ある日、マダムの方から切り出してきた。
『お金がない』『夫が生活費を少ししかくれないから足りない』『着けなくなった貴金属類も売っている』と。
なぜ、そうなったのか、、、
もともと地方の地主かつ議員の娘でお金の苦労がなかった。結婚してからも、数年前まで両親からお小遣いをもらっていた。
だから、着物に、洋服に、装飾品に、貴金属、、、欲しいモノは全て買ってきたのだ。
外食も好きなだけし、食材も高級スーパーで購入し、なに不自由なく暮らしてきた。
それが、両親も老いて亡くなったら、現金収入が途絶えた。
夫は、浪費家の妻に月数万円生活費を渡し、足りない場合は何に遣うか聞いて、必要あらば渡しているようだった。
いくら元外交官で蓄えも一般的よりあるとしても限りはある。妻に預けたら、すぐに底をつくと思ったのだろう。事実、マダムは生活費をすぐに遣い切ってしまっていた。
贅沢ができず、不自由さを感じたマダムはお金がとにかく必要だった。
そこで、手を出したのが情報商材だった。一度や二度ではない。
情報商材は、難しい。その通りにやって成功したという話しはゼロではないが、高打率でもない。
厄介なコトは、一度、情報商材のサイトに個人情報を登録してしまうと、芋蔓式に営業電話、メール、DMが届く。
事実、マダムの携帯は営業電話とメールで頻繁に振動をしていた。そして懲りたはずなのに、月々払いにして、また情報商材に手を出すことを繰り返していた。
そして、私が知る限り、マダムは72歳にして、給食センターで洗い物のパートを始めた。
この頃より、付き合わなくなったが、『アリとキリギリス』を間近で見たような気がして、無駄遣いしないコトを教訓にしている。
そして、私は、お金が貯まれば殖やそうと投資を真面目にするようになった。
