この20年間に、世間での転職の考え方は変わっていった。

私が、新卒で入社した会社を辞めた時、親は多いに嘆いた。

この時代は、新卒入社した会社=生涯勤める会社

と言っても過言ではなかった。


なぜ私が辞めたのか!?

理由は、留学したかったから。シンプルだ。

高校時代に留学のチャンスはあったが、中高一貫で通っていた学校がとても好きだったため、いくら憧れの留学であっても高校を辞めたくなかった。

だから、働いてお金が貯まったら自力で留学をすると決めていた。

親からは高校のワンチャンスだけは親が払うが、以降は自力で行くように言われていた。


よって、お金が貯まったから退職し、遊学に近い留学をした。ただ、1年間という短期間だったため、英語は身に付かなかった。代わりに度胸がつき、知らない世界を知り、たくさんの友だちができた。


日本に帰ってからは、どんな仕事に就いていいかわからなかった。理想はあったが、求人をみても、その理想を叶えるものはなかった。だから悩んだ。


まだインターネットも普及したばかりだったため、求人はネットより新聞や求人誌で探すのが主流。

人材エージェントもない。あるのは、派遣会社ばかり。天職に出逢うなんて至難の業である。


履歴書を送り、面接を重ね、晴れて採用されても、そこがベストの地かどうかはわからなかった。

半年や一年経って初めて、向き不向きはわかるといまだに思っている。

それくらい働けば、冷静にジャッジできるようにはなる。


私は、何度か転職を繰り返した。

いつしかマーケティングの仕事がしたくなっていて、マーケティングには経験が必要というロジックが働き、いくつかの業界を経験した方がいいと思ったからだ。

おかげで、マーケティングの会社では転職の経験を大いに生かせて、楽しかった。

人間関係は複雑で悩んだが(笑)、業務じたいは天職だった。


アラフィフで最後の転職をした。

このマーケティングの基盤を最後に生かせると賭けてみたかったからだ。

まだ、生かせていない。が、転職に後悔はない。


今の会社は、こういう生き方を評価してくれて採用してくれた訳だから、定年まで尽くすと決めている。

でも、私が30代の頃は、転職は誰からも評価されず、堪え性がないと友人までにも叩かれた。

当時の採用面接でも、さんざんひどいことを言われた。生き方、全否定。


時代は変わった。転職に寛容になってきた。