昨日塾の同僚とランチを共にしました。
私が午後のクラスがあったので、あわただしい出会いでしたが、
話題は小学校低学年の子供に何が何でも英検を合格させようとしている親についてでした。
どうも名門中学受験のためらしいのですが、
彼女は小学１年の子供の英検２級！の準備のための個人レッスンをしているのです。
とても苦労しているらしいのです。
私も覚えがあります。英検２級と言うのは普通なら高校生向きの試験であり、
基本的な概念がまだ理解できてない小１の子にそれを理解しろと言うのが無理だと思います。
英語以前の問題なのです。
だって英検２級になれば、地球温暖化とか、人種差別とか、代替エネルギーとかが出てきて、
その概念が理解できてなければ当然英語も理解できません。
英文法も仮定法とか分詞構文とか出てくるし、その概念がまだ理解できないのです。
以前、私も小さい子に company というのを説明しようとして、
「ほら、お父さんが毎日働きに行くところよ。」と言うと、
「お父さんはお医者さんだからそこにはいかない」と言われちゃいました。
眼に見えない概念、信念とか愛とか思いやりとか、批判とか、そんなこともわからないのです。
この傾向、嘆かわしいです。
そして英検の場合、あまりに早く英検を取ると、
そののち何年もたってから、受験のためにまた受けなくてはいけない羽目になります。
私の生徒も２回受けました。
名門中学に行くメリットと言うのは、
高校受験が避けられるし、受験に苦労しないということらしいのですが、
どっちにしても大学受験は必要なのだし、
予備校で教えている間にたくさんの名門中学出身の子を教えましたが、
小学校時代に中学受験で苦労した子は合格すると失われた時間を取り戻そうと遊びまくり
高３になって慌てて予備校に来るというパターンが多いように思いました。
中学受験を否定しているわけではないのですが、
あまりにそういうパターンをたくさん見てきたので、ちょっと子供たちが気の毒になります。
子供が「灘に行きたい！とか東海に行きたい！」と言っているなら別ですが。
先日振替で塾に来た生徒が
「灘に落ちちゃいました。でも〇〇には受かりました。」と言ってました。
志望大学が京大で、医学部に行ってお医者さんになりたいのだそうです。
生徒自身が名門中学に行きたいのならもちろん別です。
やりたいこと行きたい道がはっきりしている子は伸びます。
でもたいていの生徒はそこまではっきりしていないのです。
私が中学のころは何にも考えていませんでした。
そういう子は少なくとも小学校の時は自由に遊ばせてあげたいです。
そして英語をまず好きになってほしいのです。
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