『カーセンター』試写会GV映像 2019.11.07 | パク・ヨンウ☆だぁ~い好き(*^^*)  

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パク・ヨンウ氏にぞっこんの
ハギのブログです。
出演作品を通して、
彼の魅力を徹底分析しましょ♪       

1時間を超えるGVがまるごと録画されてUPされています^^

近いうちに削除されてしまうかもしれませんので、視聴はお早めに!

 

https://www.youtube.com/watch?v=BGleGGQfGpU&feature=youtu.be

 

だいたいこんなお話しをされています。

一部ネタばれもあるのでご注意ください。

 

☆監督とヨンウニムが登場される前のMCのコメント

 シナリオが素晴らしいと評判の映画です。

 

 

MC:評判のよいシナリオについて、聞かせてください。

監督:10年ほど前に、地方へ出かけたときに車がパンクしてしまい、映画に登場するカーセンターで修理してもらいました。

    セットのカーセンターは、そのときのカーセンターを9割方再現したものです。

    修理が終わるのを待つ間に考えた映画のストーリーは、私が店主に拉致される、という設定だったのですが、いろいろあって、こういう話に落ち着きました。

 

MC:ヨンウさんは最初出演を断られたという話を聞きました。シナリオを読んでどんなふうに思われたのか、どうして断られたのか、また、最終的に出演を決められた理由など、教えてください。

ヨンウニム:最終編集版は、私も今日初めて観たのですが、私にはまだまだシナリオを見る目がないんだなぁと、反省しています。(笑) 最初、シナリオが気に入らなかったのではなくて、すごくいいのになんか残念、というか、愛しすぎて憎くなる、みたいな、そういう感情だったのだと思います。初めてお会いしたときも、それをストレートにお伝えし、出演はお断りしますと言いました。監督にしたら、ずいぶん気分の悪い思いをされたことだろうと思います。そんな話を、断るだけなら本当に短い時間でさっさと断って終わればいいものを、内心とてもいい作品だという思いがあったせいだと思いますが、えらく長い時間延々と話した覚えがあります。

監督:シナリオを送った俳優が、会いましょうと言ってきたら、OKしてもらえるものと思って出かけますよね。期待して出かけたのに、その場所の雰囲気はすごく悪くて、やりたくない、やりたくないっておっしゃるんですよ。だけど、そういうわりにはシナリオをめちゃくちゃ読み込んでらっしゃってて、細かく分析もされてるんですよ。でもだからって、おとなしく聞いてばかりいるわけにもいきません。私にもプライドはありますから。ですから、そんなにやりたくないんだったら帰ってください、さようならって(笑) 席を立ってしまったのですが、スタッフが私を追いかけてきて、そんなふうに怒っていたら映画の撮影なんかできないってたしなめられて、家に帰って10日ほど、ほとんど寝ないでヨンウさんに指摘された箇所を手直ししました。ヨンウさんは出演しないと決めていらっしゃったので日本へ旅行中だったのですが、そこへ送りつけたんです。そしたら旅行中に日本のコーヒーショップで書き直したシナリオを読んでくださって、私の熱意を信じてくださったんです。

 

MC:キャラクターがじつに生き生きとしていて、キャラクターの感情もしっかりと伝わってきました。

監督:私自身はソウルで生まれ育ちましたが、地方へ出かける機会が非常に多く、地方の現実を肌で覚えながら成長してきました。都会の人の目線で見る地方は、美しい観光地であったりしますが、実際に地方で暮らす人たちはきれいごとだけではすみません。そういう蓄積が、上手くシナリオに表れたのだと思います。

 

MC:ジェグというキャラクターは案外複雑です。どのように捉えて演じられましたか?

ヨンウニム:最初から悪事を働こうとしたわけではなく、悪いこととは知りながら、切羽詰まった状況で、この程度だったら、このぐらいなら、とどんどん深みにはまっていってしまう、そういう人物だと思っています。他人から見れば喜劇、当の本人にしたら悲劇って、よくあるじゃないですか。

 

MC:カーセンターのロケーションについて監督に伺います。地域の人たちとも断絶したような場所にあるカーセンターをセットで作られた理由なども含めて。

監督:私がイメージした(絵コンテに描いた)田舎町はカーセンターの周りでぐるっとカメラを回しても人間が映らない場所、でした。イメージぴったりの場所を探すのが、この映画の製作において一番苦労したことのひとつでした。スタッフに全国あちこち探しまわってもらって、ようやく見つけた場所は案外ソウルから近いところでした。それって、ジェグ夫妻が、こういう犯罪に手を染めさえしなければ、ラストに登場したような幸せな老夫婦になれたかもしれない、人生を変えるような何かは、案外身近なところにあるものだというメッセージにも共通することです。

 

MC:妻役のチョ・ウンジさんとは『甘殺』で共演されて約10年ぶり、ですよね。10年前にも一度共演されたせいか、とても自然な夫婦の演技だと感じました。共演者ウンジさんについて何かひとこと。

ヨンウニム:当時はチェ・ガンヒととてもお似合いだとみんなから言われましたが(笑) 10年前に共演して以来、頻繁にとは言いませんが、継続して交流がありました。知人であり所属事務所の所長でもある友達の奥さんですし。相手役がウンジさんだと聞いたときは、正直に嬉しかったです。

 

MC:夫婦喧嘩のシーンについて、エピソードなどあれば教えてください。

ヨンウニム:撮影したのがずいぶん前なのでよく覚えていませんが、2つ3つのセリフ以外はアドリブだったように思います。感情の向くまま、腹の底から出てくるままぶつけあったのだったと思います。

監督:ヨンウさんが覚えていらっしゃらない理由は、あまりにたくさん叩かれすぎたせいだと思います。頭をいっぱい叩かれて(笑) 夫婦喧嘩のシーンで、ジェグが「俺たちだって人間だ」というセリフと、スニョンが「そんなことしたって何も変わらない」というセリフは重要なキーとなるものですが、この夫婦が同じ道を歩んでいけないことを暗示しています。初めてジェグが犯罪に出ていくときに、スヨンに布団を掛けてやるのですが、その後、スヨンはジェグから布団を取り上げて自分だけくるまるシーンが出てきます。これらのシーンも、二人の進む道が違った方向へと別れていくことを暗示しています。

 

監督:私は、俳優福に恵まれた監督です。映画の撮影現場ではずっと先輩のヨンウさんに・・・

ヨンウニム:「ずっと」ってことはないでしょう(笑)

監督:現場経験っていう意味ですよ。本当にずいぶん助けていただきました。

 

MC:個人的にジェグにすごく共感を覚えたのが、ジェグがたばこを買いに行ったシーンです。いつもの銘柄を買おうとしたらお金が足りなくて「安いのくれ」って言ったでしょう。ふつうたばこって、しっかりと好みがあって、吸う銘柄が決まっているものなのですが、それを曲げて「安いのを」って言うシーンは、すごく身に沁みました。

監督:私自身はたばこは吸いませんが、映画業界には喫煙者がすごく多いのと、日々の生活にも困るような、貧しい仲間もいっぱいいるので、日常を反映したシーンですね。

ヨンウニム:たしかこのシーンは最初、ビールとたばこを買いに行ったジェグが、お金が足らないことに気づいてビールをあきらめたばこだけ買う、ということになっていたと思います。でも、それよりもうちょっと、本人にとってはもう少し悲しくて、でも映画を見る人にはコメディに見えるようにしたいと思って提案しました。

 

客1:カエルが登場するシーンがあるのですが、深い意味があるように感じました。

監督:それに気づいて質問してくださった方は初めてです。(満足そうに)このカエルは、ジェグとスニョンを象徴しているんです。田舎町がどんどん開発されて居場所のなくなったカエルに、追い詰められていくジェグ夫妻を投影しています。

 

客2:登場人物の名前に込められた意味を教えてください。私の名前がジェグなので、気になります。

監督:名前の付け方は単純なんです。ヨンウさんが以前『ライフ・チェイサー イ・ジェグ』というドラマに出演されたので、そのジェグです。スニョンのほうは、モデルにした老夫婦の奥さんのお名前です。

ヨンウニム:最初にシナリオを読んだときは、馴染みのある名前だなぁって思いました(笑)

監督:この俳優さんに演じてほしい、という強い思いをもってシナリオを書くんですよね。

 

客3:エンディングが残念でした。監督としては他のエンディングもお考えではありませんでしたか?

監督:うわ、どうしましょう。じつは、絵コンテでは、ジェグの乗ったトラックがカーセンターに突っ込んで転覆し、トラックのタイヤが空を向いて回っている、そういうエンディングになっていたのですが、時間的な問題、経費的問題、それから危険だということもあって、変更しました。とても鋭い突っ込みで当惑しています。

ヨンウニム:私も、お客さんとまったく同感です。今日もう一度見てみて、やっぱりエンディングが残念に感じます。ですが、その「残念さ」がどこから来るのかというと、「もっと見ていたいのに、ここで終わり?」という残念さのせいかなと思うんです。最初に設定されていたトラックがひっくり返るシーンで終わっていたら、ジェグとスニョンの人生の結末が決まってしまいます。二人の人生は破滅だと決まったわけではなく、まだ彼らは進むべき道を見失っているだけで、まだ結論は出ていないのです。そう思って観ていただくと、今のエンディングのほうがよく見えてくるんじゃないでしょうか。

 

客4:途中のワンシーンと、ラストシーンに関連があるように思えたのですが、意図的なものでしょうか。

監督:正確に捉えていただきました。私は、ジェグとスニョンの人生をみなさんに応援してもらいたいとは思っていません。二人は最初のうち、日々の食い扶持を稼げればいいという程度の望みを持っていただけで、ある意味では被害者でした。それが、ラストのシーンでスニョンは、右にも左にも曲がれる分岐点を、直進して進んで行きます。スニョンの肩越しには夫婦が釘を撒いた場所が見えています。スニョンはその罪の重みを背負って歩いていくわけです。彼らは被害者であると同時に加害者でもあるんです。

 

客5:カーセンターの人物として出てくるムン社長が、必要以上にスニョンに意地悪をしているように感じました。

監督:ムン社長は、スニョンがソウルに上京してジェグに出会うまで、カーセンターの婿になることが決まっていたような人物で、私がこの映画で表現しようとした「人間の欲望」というものを、彼もまた、表現してくれているのです。

ヨンウニム:ムン社長自身も、スニョンに失恋し、プライドを傷つけられ、だから彼なりの復讐をしたのだと思っています。

 

MC:私からもひとつ質問させてください。ジェグが、他人の車をパンクさせて儲けた金で新車を買って、村の人たちに新車のキーを見せて自慢して回るシーンがありましたよね。あのシーンは笑えるのですが、一方でとても悲しいシーンでもあります。あのシーンについて、コメントいただけますか。

監督:記憶に深く刻まれている言葉があります。「人が、今の自分は人生の絶頂期にいると感じるとき、その人は最も醜い」というものです。不道徳な事件を起こしてニュースに登場するような人たちは、超えてはいけない一線を見失ってしまったがために、あんなふうになるのです。ジェグの姿を通して、観客のみなさんに、その「一線」について考えていただきたいと思い、あのシーンを入れました。

MC:演技者としてはどうですか?

ヨンウニム:金が儲かったからって一張羅をそろえたものの、爪の間には油が残ってるんですよ。中身は何も変わってない。蜃気楼にすぎません。自分だって、いつ同じことをやらかしてしまうかわからない。そういう意味で、とても共感できました。

 

客6:老夫婦が出てきますが、彼らが意味するところは?

監督:人間が70歳を超えると、視野が開けるもの、歳を取ると視野が広がるもの、と思っています。だからあの老夫婦の目には、小さな雑草の花が目に留まったんです。ジェグとスニョンも、いつかそんなふうに、広い世界に目を向けてくれるようになったらいいな、と願っています。

 

客7:セリフがとても面白かったです。シナリオ執筆において、重点を置いて書かれたか、教えてください。

監督:書きながらも、ある日は、「自分はこの二人のように堕落しない」と思ったり、また次の日は「スニョンと同じ環境に置かれたら、私も同じことをしてしまうかもしれない」という気持ちになり、それを繰り返して、葛藤しながら書きました。

 

MC:私としては夫婦喧嘩のシーン、セリフがとても印象的でした。

ヨンウニム:以前は、シナリオに書かれたセリフがウィットに富んでいるとか、セリフそのものをカッコいいとか思ったのですが、今は、相手役が自分のセリフにどんな演技と感情を乗せてぶつかってくるか、それをしっかり受け止めて自分のセリフを返すこと、いかにうまく演技や感情をセリフに乗せるか、そういうことに注力しています。

 

客8:尻切れトンボのように感じたシーンがありました。

監督:鋭い指摘ですね。実はあのシーンは、前半部と後半部で連動するように撮ったのですが、編集作業をする中で前半部分は不要と判断してカットしました。まさか、そこを指摘されるとは驚きです。

 

客9:ジェグに、「災い転じて福」といえるシーンがありました。この意図を教えてください。

監督:リゾート会社の社員、ジェグ、スニョン等々、この世界に登場する人たちは順番に加害者と被害者の立場を交代していきます。それを表したかったのであって、災いが転じたわけではありません。

 

MC:最後にひと言ずつお願いします。

 

監督:みなさんと一緒に完成した映画を見て、意外なシーンでみなさんがワッと笑ってくださったりして、楽しかったです。

ヨンウニム:最初断ろうとした作品でしたが、あのとき断っていたら、今、この場にいられなかったわけで、今感じているこんな気分も味わえなかったし、素晴らしい思い出もできませんでした。今は感謝しています。ありがとうございました。