「そんなに産みたいなら、母さんが産めばいいでしょ。私は産まない」
いつものとおり(?)母娘の口げんかが始まったと思った瞬間、
お母様が初めて胎動を感じました^^
「死ぬまで秘密にしておこうと思ってたんだけど・・・
私も、おまえがお腹の中にいたときは、処置してしまおうと病院の待合室まで行ったのよ。
お父さんを亡くして、一人で生きていくのさえ自信がなかったのに、お腹の子どもだなんて。
そのとき、おまえが私のお腹を蹴ったのよ。それで目が覚めた。自分が何をしようとしているのか」
母の言葉に動揺するソヨンですが、まだ素直にうなずくことができません。
「本日、手術の予約をされてますが変更ありませんか?」という病院からの電話には
「今日は忙しくてとても行けそうにありません。日にちの変更をお願いします」と答えますが
社長がわざわざ席までやってきて「業務遂行に問題はないだろうね」と念押しされると
「やっぱり予定通り手術を受けます。5時にお願いします」と電話をかけます。
が! そのとき、義父から電話がかかってきました。
チョンドゥが警察に引っ張って行かれたと。
一緒に起業しようと誘ってきた友人が、契約金を持ち逃げしてしまったようです。。。
「自分の子どもを持ちたいという欲にかられて数千万取られた。
ああ、俺は自分の子どもすら持つ資格のないダメ夫だ。
俺のことは放っておいて、キャリアウーマンの道をしっかり歩いていくんだな!」
お母様は、失意の夫に何という言い草かとソヨンを叱りますが、ソヨンだって苦しいのです。
「子どもを産むのは親の身勝手だわ。
父親のいない私が、どんな思いをしてきたか。
病院の待合室で母さんのお腹を蹴ったとしたら、産んでほしいという意味じゃなく
よくぞ手術を決心してくれたっていう意味だったに違いない。
しっかり育てる自信もないのに産むのは、親の身勝手なのよ!
生まれてきたことを恨むような子どもに育つぐらいなら、産んでやらない方が幸せなのよ!」
お母様は、言葉を失って立ち尽くしました。
その後、ソヨンは、どうしても手術してほしいと、先輩の病院に駆け込みます。
「今日の診察は終了した」からと、明日、手術することを約束して、先輩はソヨンを連れ出しました。
「来月で退職するの。
インターンのときに行った中絶手術のせいで、子どもを産めない身体になったわ。
私には産めない子どもを産むためにやってくる産婦が憎らしくて、妬ましくて、
こんな気持ちで産婦人科医なんて続けられないから。
最近、よく考えるのよ。あの時、堕ろさずに産んでいたら、私は医者になれなかったんだろうかって」
「明日の午後、都合のいい時間に来ればいいわ。
お母様は明後日の3時に予約された。さっき電話があったの、堕ろしたいって」
ソヨンが、母の花屋の前を通りかかったとき、お母様が堕胎の決心を告げているところでした。
ソヨンが、生まれてきてよかったと思っていると信じてたときは、絶対産もうと思ったけど
生まれてきたことを不幸だと恨んでいるなんて。それを聞いたら怖くなったの」
お父様はとても優しい方です。とても落胆したでしょうに
「ソヨンだってわしの子だ。ソヨンがどうしても嫌だと言うなら仕方ないよ。
子どもに勝てる親なんていないんだ」
反対にお母様をなぐさめてあげます。
翌日、出社するなり、部長が左遷されるというニュースが飛び込んできました。
身体の弱い息子のために、空気のきれいな田舎へ赴任するのだと。
「一度地方へ飛ばされたら、二度と本社には戻れません。考え直された方がいい」
とソヨンは強く反対しますが
「自分が成功するために働いているわけじゃない。家族が幸せになるために働いてるんだ。
このまま本社にいて、息子にもしものことがあったら、それこそ後悔してもしたりないよ」
(ここまで、あまり詳しく書いてきませんでしたが、終始一貫子ども思いのイクメン部長です)
「親の涙を食べて育つのが子どもで、そうやって育った子どもを見て心から笑えるのが親だよ」
部長もお父様と同じことを言いました。
翌日は、ソヨンの本当のお父様の命日。
母と娘は父の墓で顔を合わせます。
「自分の涙を食べて育つ子どもを見て、幸せだと笑える親になれるかしら?
そんな親に、私もなれるかしら?」
母と娘は和解し、ソヨンは子どもを産む決心をしますが、突如腹痛を訴えてお母さまが倒れます。
妊娠騒動の初めからを思い起こし、泣きながら母を病院に担ぎ込むソヨン。
ほっとした矢先、ソヨンの方が流産してしまいました。。。
ソヨンの流産を知らずにやってきたチョンドゥは、「別れよう」と切り出しますが
「君が決めたとおりにすればいいよ」と答えると、ソヨンが泣き出しました。
「産もうと思ったのに、決めるのが遅すぎたみたい。
処置するんだ、堕ろすんだって繰り返してたから、聞いてた赤ちゃんが自ら去って行ってしまった」
ソヨンを抱きしめて泣きながら謝るチョンドゥ。夫婦も無事に仲直りです。
婿の髪をひっつかんで痛みに耐えるお母様。(ぶはは、ダメだって、ニムの貴重な髪の毛を!)
ソヨンが到着し、母娘で力を合わせて新しい生命を迎えることができました~
(おしまい)
最近のハギは実に涙もろいので、このドラマでも何枚ティッシュを使ったことか^^
2005年放送のドラマなので、ガラケーとかビデオテープとか、小道具からは時代を感じて
しまいますが、ストーリーはまったく色あせていない素敵な作品です。