キャリアコンサルタントのしんさんです。今回も国家資格キャリアコンサルタント(キャリコン)の面接試験についてお話します。

 

はじめに

3月の試験に向けて勉強されてる方も多いと思います。

私も去年の今頃は理論家の暗記や論述対策、面接対策と必死に勉強していました。その甲斐あってか、例年よりやや難化した第17回(協議会)において、一発合格(オールA)を果たすことができました。

 

今回は私が面接対策を通して気付いたことやコツをお話ししていきます。特に口頭試問が苦手という方に向けた内容となっています。人によって考えが異なるかもしれませんが、少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

口頭試問で聞かれること

 

協議会の口頭試問で聞かれることは主に以下の4点です。(2022/2月時点)

  1. この面接でよかった点、悪かった点は何ですか?
  2. クライアントが訴えていた問題や悩みは何でしたか?
  3. キャリアコンサルタント側から見て、このクライアントの課題や問題点は何だと思いますか?
  4. (もっと時間があったら) この面談を今後どう展開していきますか?

これらの設問に5分で回答することから、1問あたり約1分なのでポイントを絞って簡潔に回答する必要があります。

今回は2問目について見ていきます。

 

2. クライアントが訴えていた問題や悩みは何でしたか?

ここでは主訴が問われているので、15分の中で相談者が発した言葉を使って簡潔に回答します。例えば
「Aさんは健康食品会社で営業職を15年されていますが、残業が多くここ2-3年は体力的にきついと感じるようになりました。またコロナの影響で健康食品業界が市場縮小傾向にあり、将来に不安を覚えています。このような理由から転職すべきか悩んで相談に来られました。」
 
あるいは
 
「Bさんは医療機器メーカで主任をされていますが、最近部長から管理職試験を受けるよう打診されました。Bさん自身は管理職をうまく務められるか不安に思っています。また親の介護も将来考えているので、管理職になって仕事が忙しくなるのは避けたいと考えています。どうすればよいかわからず相談に来られました。」
 
という回答です。ここでのポイントは面談の中で相談者が発した言葉を正確に使うというところです。面談の中で相談者が発していない単語や表現は基本使わないほうが無難です。
 
また「迷ってる」のか「悩んでる」のか「どうすればよいかわからない」のかも正確に区別して回答します。たまに「転職しようか迷っています」と話す相談者に対して「転職しようか悩んでらっしゃるんですね」と応答するキャリコンがいます。ささいな違いと思われるかもしれませんが、自己一致していない状態で来談する相談者にとっては、自分の話を聞いてくれてないとストレスを感じ、ラポール形成に支障が出ると考えています。
 
さらに主訴の時点では見立てまでは言わないこともポイントです。あくまで相談自身が解決したいと思っていることについて言及します。
 
また発話量の多い相談者の場合は、面談冒頭でいろいろな悩みについて触れることがあるかもしれません。その場合は傾聴や受容をした上で問題点を整理し、どこから手を付ければよいか相談者に確認することをお勧めします。例えば「お話を伺っていると、いろいろお悩みがあるようですね。職場での上司との人間関係、昇進に関すること、交際相手との結婚についてでしょうか。この3つのうち、どれからご相談されたいとお考えでしょうか。」という回答です。
 

 

おわりに

 

いかがでしたでしょうか。

 

あくまでも相談者が話した言葉や表現を使って回答するという意識で2問目に臨んで頂きたいと思います。

 

次回は 3. キャリアコンサルタント側から見て、このクライアントの課題や問題点は何だと思いますか? について見ていきます。

 

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