アンディ・マレー、大逆転!ウィンブルドン準決勝決める | マレー・ファン@ラブテニスワールド

マレー・ファン@ラブテニスワールド

英国テニス・ナンバーワン選手のアンディ・マレーを応援しながら、
ロンドンでの暮らしを綴るブログです♪
マレーがついに2012年ロンドン五輪で金&銀メダリストとなりました。
一緒に応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!

さて今日は時間があまりないので、だだーっと記録のつもりで書きとめます!

昨日のウィンブルドン男子準々決勝で、イギリスはどん底に落とされ、
絶望から再び這い上がり、熱狂の嵐となり、どどーんと疲れました。

というのも、すべてはアンディ・マレーのせい(笑

今年の準々決勝で、アンディ・マレーはフェルナンド・ベルダスコに
2セットを先取されたものの、見事に再起し準決勝進出を決めました!

マレー・ファン@ラブテニスワールド-マレーとベルダスコ


前回のブログでも書きかけてやめましたが、机上の上ではマレーは
今年は『決勝進出できなかったらおかしい!』というくらい、
国民が自信満々でマレーの活躍を見守っていました。

つまり国が「勝てーっ!」というプレッシャーをかけているのではなく、
「この組み合わせでマレーが決勝進出しないわけがない」という、
逆説的なプレッシャーがマレーにかかっているわけです。

というのも、今回の対戦相手であるフェルナンド・ベルダスコ
強豪揃いのスペインでは9位の選手。ランキングも現在54位。

そのため、試合前にマレーがいかにベルダスコが脅威的なプレイをするかを
強調しても、人々の耳を素通り状態・・・

と、それは試合が始まるまでの話。

試合が開始した途端、マレーの言葉が大げさではなかったことを
誰もが実感することになります。

ベルダスコは最高時速136マイル(218キロ)という、
強烈なスイングサーブをマレーの両手バックハンドめがけて炸裂。
これはマレーの背中の怪我を計算してのことでしょうが、
見事に作戦は成功。

しかもベルダスコの脅威はファーストサーブだけでなく、セカンドサーブ。

ダブルフォルトの危険などまったく無視。
コーナーぎりぎりにめがけて、ファーストサーブと同じスピードで
ボールを打ち込んできます。

しかもベルダスコの武器は、ベースラインぎりぎりに放たれる
強力なフォアハンドによる攻撃。

両手バックハンドに打ち込まれたサーブを返すために
マレーはどうしてもコートからワイドに押し出されてしまいます。

運よくボールを返しても、今度はベルダスコはフォアハンドで
ボールを操り、マレーはポジションを回復するのが精一杯、
という状態が何度も繰り返されます。

まるでレンドル以前のマレーの試合でよく見られた
『防御プレイ』を見ているよう・・・(涙

また試合前日、左利きの選手相手に練習を行なったマレーですが、
ベルダスコのバックハンドに向けてワンパターンに球を返し続け、
相手が左利きであることにこだわりすぎていると思えるほど…

っていうか、これじゃあ展開が読まれちゃうじゃないのっ!!!

いつものクリエイティブなマレーのプレイはどこなのぉ~っ!!!!


ということで、いくらリターンの名手マレーでも、
ベルダスコのサーブを崩すチャンスがなかなか巡ってきません。

こうなるとマレーがなんとしてでも自分のサーブを守りきり、
ブレークのチャンスをひたすら待つか、
あるいはタイブレークに持ち込むか・・・しかありません。

ところで1セット目、ゲームが4-5になったときに、
なんとベルダスコにチャンスが巡ってきました。
素晴らしいフォアハンドのウィナーを決めたあと、
スコアは30-40になり、ベルダスコのセットポイント。

こうなると、もうマレーは何が何でもサーブでポイントを
取らなければなりません。

ここでなんと・・・

マレーのダブルフォルト!!!!!

っていうか、こんなことがマレーに起こるなんてあり得ないっ!!!


でもまだ1セット目ということで、なんとか気を取り戻しました。

マレーは手強い相手に対しては、

・試合を攻撃的に展開
・それが上手くいかなければペースを落として相手のプレイを観察
・攻略を練り直して頭脳プレイに転換


というパターンがよく見られますが、今回もきっとそのパターンだろう、と
私は大きく希望を持ったのです。

と、2セット目開始前のタイム時に、目の前の透明人間(?)と
なにやら大議論を交わすマレー(笑

そのおかげで答えが出たかのように、マレーは2セット目に猛反撃を開始。
見事ブレークに成功し、2-1でリード。ここでほっと一安心。
このままサーブを守りきりさえすれば、2セット目は楽勝・・・

と・思いきや・・・

信じられないことにマレーの「あり得ない」判断ミスが続出!
なんとあっさりとブレークを奪われ、2-2に。
1セット目と同じく、再びマレーがベルダスコのサーブを追従する形に・・・

さらに2ゲーム後、ベルダスコのバックハンドから繰り出されたボールが
ネットに当たり、

マレーのコートにぽとり。

ガーン。


もちろんネットボールはどう転んでも悔しいものですが、タイミングが悪すぎる!
ということで、ここでベルダスコは2度目のブレーク。

スコアが3-5となったところで、マレーは0-40とブレークのチャンスを握りますが、
ベルダスコはマレーを振り切り、2セット目もものにします。

・・・っていうか、もうやばいっ!

先がないですよっ、これ以上!!


目の前には走馬灯のように、ナダル、フェデラー、セリーナ・ウィリアムスなど、
次々に番狂わせで消えていった大物たちの姿が浮かび上がります。

うそ、そんなばかなっ!マレーに同じことが起こるなんてあり得ないっ!!

この筋書きで、去年あれほどの悔し涙と喜びの涙を流したセンターコートで
番狂わせの渦に巻き込まれてマレーまで敗退するなんて、

ありえないんですっ!!!!!

いや、考えたくもないけど、国民からせっかく勝ち取ったマレーへの自信が、
再び粉々に崩れ落ちてしまうではないの~っ!!!

と国中が息を詰めて絶望の嵐に包まれている中、「タイム」のお声。

第3セット開始。

で、ここからは冷静に試合展開が書けません(笑

と、に、か、く、

ゴング開始後、3セット目にマレーがリングで立ち上がりました!

ベルダスコは最後の最後まで、まったくレベルを落としませんでした!


なのに、どんなにどんなに相手からパンチを食らわされても、
マレーはとにかく次の3セットで踏ん張りました。

信じられない球も返し、ベッカー並のダイブも決め、
ここぞというときにエースも入れ・・・

もうセンターコート中、いや、国民中が一ポイントごとに大狂乱。

そしてついに・・・「不可能を可能」にしました!

マレー・ファン@ラブテニスワールド-ウィンブルドン・マレー準々決勝

ということで、4-6 3-6 6-1 6-4 7-5 で、マレーが最後の3セットを連取し、
5年連続ウィンブルドン準決勝進出を決めました~っ!

やったーっ!よくぞがんばった、マレー!!!

マレー・ファン@ラブテニスワールド-ほっとするアンディ・マレー


・・・と、もっと書きたいのに時間切れなので今日はここまで。

いよいよ明日は準決勝。

今度はポーランドの巨大な神童、ジャージー・ヤノヴィッツ
待ち構えています。
彼の繰り出すパワフルサーブに再びマレーがいかに食い下がるか、
これが勝負の決め手となりそうです。