週末、昨日と一日出かけていたので、ブログを書く余裕がなかったのですが
書きかけていた女子の試合についてだけ、とりあえずアップ!
さて波乱万丈のウィンブルドンですが、昨日の4回戦で4強が出揃いました。
ザビーネ・リシキ(23) vs アグニエシュカ・ラドワンスカ(4)
マリオン・バルトリ(15) vs カーステン・フリプケンス(20)
中でも注目は、ドイツ出身、23歳のザビーネ・リシキですね。
波乱万丈のウィンブルドンの真っ只中、週末の4回戦で
今度はシード23位のリシキが、優勝候補のセリーナ・ウィリアムスを倒すという
番狂わせを巻き起こしました。
リシキは芝コートが最も得意と言われる選手で、過去ウィンブルドンで
2011年に準決勝進出、さらに2度も4回戦進出を果した記録を持ちます。
また現在の女子テニス界では『最も強力なサーブ』の持ち主の一人で、
時速120マイル(193キロ)という男子並みのスピードを繰り出します。
2009年には130マイル(209キロ)を記録し、現在もこの記録は
破られていません。
またエースの数の多さでは、現在セリーナに続いて2番目という凄さ。
でもお相手は驚愕の『34連勝』という留まるところを知らぬ勢いで
勝ち続けている、まさに不滅のセリーナ・ウィリアムス。
さすがのリシキも歯が立たないと予想されましたが・・・
1セット目は4度のブレークポイントを切り抜け、セリーナの焦りからくる
ミスを利用し、2度のブレークに成功。リシキが見事第一セットをものにします。
しかし2セット目ではセリーナは猛烈な巻き返しを図り、なんとミスはゼロ。
14ポイントを連取するという凄まじさで、セリーナが6-1 で2セット目を取ります。
3セット目に入り、セリーナの驀進は続き、3-0でリード。
もう勝負は決まったかと思われましたが・・・
リシキはこの不可能と思える状況から、なんと3度ブレークに成功。
リラックスしていた観客たちの肩にも、再び力が入り始めます。
その後は息もつかせぬ展開となり、いよいよリシキの最初のマッチポイント。
ところがここでリシキはダブルフォルト。
セリーナにブレークのチャンスを与えてしまいます。
でも2度目のマッチポイントが巡ってきたとき、リシキは食い下がりました。
セリーナとのベースラインの応酬が始まっても、パワーを緩めず、
徐々にセリーナのカバー範囲を広げていき、ついにセリーナはボールを逃し・・・
この瞬間、リシキが6-2 1-6 6-4で勝利!
セリーナの34連勝記録をついにストップさせました。
試合が終わった瞬間、涙と笑顔が一緒くたになって喜ぶリシキです。
「まだ震えが止まらないの。本当にハッピーよ。
セリーナは素晴らしい試合を見せたわ。とにかくタフな相手だった。
だからこの試合に勝てるなんて信じられない気分なの。
観客も最高で、彼らの声援には大感謝!
私にとっての特別な場所であるセンターコートが大好きよ!」
やはりどの選手にとっても、センターコートという大舞台で
大物選手を相手に勝利を収めることは最高の気分なのでしょうね。
興奮冷めやらぬまま、準々決勝ではリシキは舞台を第一コートに移しましたが、
エストニアのビッグスター、カイア・カネピ相手に自信満々のプレイを見せ、
6-3 6-3で勝利、ウィンブルドン2度目の準決勝進出を決めました。
***
さてカイア・カネピといえば、週末に英国のローラ・ロブソンをストレートで倒し
イギリス国民のハートを打ち砕きました。
二人ともストロークの平均時速が74マイル(119キロ)と、
セリーナの70マイルを上回るスピードとパワーの持ち主です。
そのため豪快なストロークを決めあう、迫力のある打合いとなりましたが、
1セット目のタイブレークを逃したあと、ロブソンはチャンスをものにできず、
6-7 5-7の接戦でロブソンが敗れました。
でも今回の活躍で、ローラには多くの人々からの称賛が寄せられ、
19歳という若さもあり、将来に大きな希望が持てるようになりました。
それとともに、ローラ・ロブソンが今回敗れた理由は、なんと
デヴィッド・キャメロン首相のせい
という声が上がっています(笑
前回、ワンダイレクションのハリー・スタイルスがローラに送ったツイッターが
大騒ぎになった話をしましたが、今度はイギリス首相が海外から送った
応援のツイッターがジンクスになりローラが負けた、というもの。
というのも、キャメロン首相がスポーツ選手に応援のツイッターを送ると、
その選手たちが必ず負けるというジンクスがあるといわれており、
過去そのジンクスの被害者となったのは、
F1のルイス・ハミルトン、
アンディ・マレー、
五輪で活躍したダイビングのトム・デイリー、
ラグビーとサッカーのイングランド・チーム
などなど。
特にマレーは過去このジンクスの2度の被害を受けたとされており、
それが起こったのが
ウィンブルドンと全豪オープンの決勝(汗
今回キャメロン首相はマレーにはツイッターを送らなかったために、
マレーが準々決勝に進出を決めることができた、とまでいわれています(笑
信じるか信じないかは別として、ローラが負けたあと、彼女への同情とともに、
「負けたのはキャメロン首相と彼のおばかなツイートのせい」
と冗談交じりのツイッターが飛び交いました。
でも大事な試合ではどうしても縁起を担ぎたくなるのがファンの気持ち。
「お願いだから今回はマレーに応援のツイッターを送らないで!」
と言いたくもなりますよね(笑
***
さてアンディ・マレーは、4回戦でミハイル・ユージニーをストレートで下し、
無事に準々決勝入りを果しました。
ということで、今日はいよいよ男子の準々決勝。
ノバク・ジョコヴィッチ(1) vs トマス・ベルディハ(7)
ダビド・フェレール(4) vs フアン・マルティン・デル=ポトロ(8)
ルーカス・クボット vs ジャージー・ヤノヴィッツ(24)
フェルナンド・ベルダスコ vs アンディ・マレー(2)
と、この対戦表を見れば分かる通り、ジョコちゃん側はトップ10選手同士の死闘、
逆にマレー側は・・・
いや、考えるのはやめましょう。
今年のウィンブルドンで証明されているように、いくらランクや机上で上の選手でも、
思いもかけない敗退を味わうという番狂わせが続出しています。
逆に言えば、今までなかなか大舞台でプレイする機会のなかった選手こそ、
何も恐れることなく全力を出し切ってぶつかってくる可能性があります。
特にマレーの対戦相手であるベルダスコは、一時はランキング7位まで
上りつめたベテラン選手。決して力を緩めるわけにはいきません。
ただ前回のミハイル・ユージニーとの試合のように、どんな究極の場面でも
マレーに備わってきた忍耐と経験による落ち着きを保つことができさえすれば
「番狂わせ」が起こることはないと信じています!
・・・とはいえ、もう試合が始まるまでは他に何も手がつかない状態です(汗