たまゆら 15 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください










もうおしまいかって聞くユノの表情はとても色っぽかった



ほんのり頬を染めて、目は潤んでる
更に唇はぽってりと赤みがあって、吸い付いたらさぞ柔らかいだろうと思わせた


このまま終わりにしないって事はどうなるのかわかって言ってるユノに
僕は今イったばかりのそこが熱くなるのを感じた


「チャンミンは男は初めてだろ?」
「は...い」
「じゃあ、任せてくれていいから」
「...待って」


僕は僕を押し倒そうとするユノを止めた


任せるって事は、僕が抱かれるって事?
それは全く求めていない事で、僕は焦る


「いや、あの...っ」
「どうした?」
「僕...出来れば、その...初めてで分からないけど、ユノの事は抱きたいですっ」


僕がそう言うとユノはキョトンとした顔をして僕を見た


「あーそうなんだ、それは大丈夫、俺どっちも行けるから」


ユノはそう言って微笑む


どっちも行けるって...なんか
色々想像しちゃう


「ユノは...っ、なんで、僕にこんな事するの?」
「こんな事?」
「家に来たり、こんなエッチな事したり」
「わかんない、けど...なんかチャンミンの事は甘やかしたくなるって言うか...」
「...甘やかしたいだけ?だから僕が求めてるから応えてくれてるだけ?」


それってユノの気持ちはどこ?


「え...ダメ?」


ユノは不思議そうだった


「じゃあ健人が求めても応えるって事ですよね?」
「健人?」


しかも抱かれる方も抱く方もするって言うんだろ?
そんなのダメじゃん...


「うーん健人かぁ」


ユノは考えてる


この人もしかして恋愛に関してはまるっきり駄目な人なんじゃないかな?
人の事を良く見れて癒すのは天才的だけど恋愛となると全くわかってない


僕に対しての過度の愛情とか、決して好きだからだった訳じゃないのが今も出てる


ただ僕がユノを好きだからってだけでこんな事が出来てしまうって...


危なすぎる


それとも、鈍いだけ?


僕が好きだって気付いてないだけ?


「健人にもするんでしょ?求められたらこういう事」
「うーん...それはしないと思う」
「しないの?」
「だって俺、誰にでもこんな事しないよ?」
「僕だけ?」
「うん」


こくりと頷いたユノはなんだか子供みたいで可愛い


「じゃあ僕を甘やかしたくなる理由は?」
「わかんない」


やっぱり、ポンコツだ


「好きなんでしょ?」
「好き?」
「僕が」
「チャンミンが?」
「そうです」


ユノはやっぱり考えてた


この人はきっと博愛主義過ぎて知らないんだな、好きになるって事


「僕はユノが好きになってくれるまで待ちます、これまで通りサロンにも通うし、キックボクシングにも一緒に行くし、でもこう言う恋人まがいな事はしません、ちゃんと好きになってくれるまで」
「チャンミンだけなのに?それだけじゃダメなの?」
「ダメですちゃんと好きでなきゃ」


僕はそのままユノを帰した


でもユノが誘ってきたあの色気のある表情と、いやらしく動いた手を思い出して、その夜は眠れず何度も自慰行為をしたくらいだった








僕は後日、予約を取ってサロンに出向く


「いらっしゃいチャンミン、座って」


ユノはそそくさと白湯を入れてくれて持ってきてくれた
僕はカウンセリング用のテーブル席に座って白湯を頂く


「今日は送ったクーポン使うだろ?」
「あーはい、ありがとうございました」


先日ユノからLINEが来てリフレッシュ企画をするからとクーポンが送られてきた
全身のアロママッサージに加え、リフトアップのフェイシャルがついてお得なクーポンだった
それに乗っかって予約を入れたんだ


「期間中何度でも使えるクーポンだから、使って」
「はい」


僕がカップの白湯をカラにするとユノはもう一度白湯を入れてくれ


先日の事があって少し気まずいかなと思ったけど普通に話せてる


ユノは僕の体を気遣った質問をいくつかして、今日使うアロマを決めてくれた


「今日は健人は?」
「健人?健人は今日は休みなんだ」
「そうなんですね」
「風磨と出かけるって言ってたよ」
「え?!そうなんですか?」
「うん、いい感じなんじゃないかな、あの二人」


それはいい事だ


「ユノはどんな気持ち?」
「俺?」
「自分を好きだと言っていた人が他の人といい感じってどうなの?
「別に健人と風磨は上手くいって欲しいと思ってるし、何も思わないよ」
「例えば僕だったら?」
「チャンミンが他の男といい感じになったら...嫌だけど」
「本当?」
「本当だって...俺はチャンミンだけだって言ったじゃん」


僕にだけなんだよな...
あんな風に家に行ったり、マッサージからエッチな事をしたりするのは


僕は個室に入り施術の準備をしてユノを待つ


ユノはマッサージの準備をした後部屋に入って来て僕の背中から施術を開始する


どうしたらユノは僕が好きなんだと気が付いてくれるだろうか


マッサージの為にタオルケットをずらし僕の背中が露わになる
マッサージ用のオイルを手に取る音が聞こえてユノの手が僕の背中を滑る


静かな室内にクチュっとオイルの音が響いた


「チャンミンの背中...いつになく筋肉を感じちゃうな...」
「鍛えてるんで」
「そうだろうな...」
「どうして?」
「今まであまり意識してなかったんだけどな、チャンミンが俺がチャンミンを好きなんじゃないかとか言うから...意識しちゃうよ」


意識してくれてるんだ


「俺、チャンミンが好きなのかな」
「それは僕が決めることじゃないですから」
「そうだよな...俺がチャンミンを好きかどうかだよな」


ユノはユノで色々考えてくれてるのかも知れない


ユノは僕の背中のリンパを流すようにマッサージをしながら何を思うんだろう


僕はうつ伏せだったし、この後仰向けにはなるけどタオルで視界は遮られる
だからユノの表情は見ることが出来ない


「チャンミン...俺」
「どうしました?」
「チャンミンの肌に触れてると...なんだか変な気持ちになるよ...」
「変な気持ち...って?」
「あぁどうしよう...今日はいつも通り施術ができると思っていたのに」


ユノは僕の肌に這わせていた手を離す


「ユノ?」
「ごめんチャンミン俺...やっぱり変だよ」
「どう変なの?」


僕はユノの様子がおかしいので体を起こそうとした


「駄目、チャンミン、起きないで」
「どうして?」


僕はユノが起きないように背中をお押さえたけど、構わず起き上がった



情けない事にちょっと施術でユノに触れられただけで僕のそこは勃起していた




「チャンミン...お前」





僕は驚くユノを見る
ユノはユノで僕の体に触れて、顔を火照らせていた


それどころか股間が膨らんでいる?






「俺もおかしくなっちゃった」






そう言ったユノはとても卑猥な顔をしていて
僕はこれ以上ユノを虐めちゃいけないと思った






だってもう答えは出てた







ユノは僕が好きだろう










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