たまゆら 9 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください

 

 

 

 

 

 

 

 

ユノの手は優しく時に強く
僕の体をマッサージ・・・と言うよりは這う様に撫でる

 

 

その手の動きに身体が熱くなるのを感じるとそれは快感に変わった

 

 

「凄く気持ちいいです・・・」
「良かった・・・」

 

 

心なしかユノの声も熱を帯びてる様で
僕も変な気持ちになっていた

 

 

「ここは?」

 

 

ユノがうつ伏せになる僕の背中の背骨に沿って腰から首筋に向かって数回撫で上げる

 

 

「気持ちいいです・・・」
「じゃあこっちは?」

 

 

そう言ってユノの手は僕の足の付け根から内腿を這って、又付け根まで上がると、その手はもう一度内腿に戻るかと思ったら付け根の更に奥へと進んでそこにあるものに触れる
更にそこで手は円を描く様に動くから僕は体を強張らせる

 

 

「どうだろう」
「・・・ユノ?」
「なぁ・・・気持ちいいか?」
「あ・・・気持ちい・・・い」

 

 

僕はその気持ち良さに確かにそこが硬くなるのを感じだ
あ・・・

 

 

「だ・・・ダメっ」

 

 

僕は体を起こした

 

 

「チャンミン?」
「・・・っ」

 

 

そこには驚いた顔をしたユノがいた
ユノは突然起き上がった僕にマッサージの手を止めた

 

 

夢?
夢だったのか?

 

 

僕はなんて夢を見たんだ・・・

 

 

あんまり卑猥な夢に僕は自分で恥ずかしくなる
だって夢で見た様に僕がそうだった様に僕のそこは熱く大きくなっていたんだ

 

 

「どうした?大丈夫?」

 

 

心配そうに僕の顔を覗き込むユノに僕は大きくなってる自分を知られたくなくて焦る

 

 

「すみません・・・・」
「何?どうした?」

 

 

あんな夢を見るなんて

 

 

以前にユノが言っていた
その人が見る夢は普段の生活で起きた出来事や脳に蓄積したあらゆる感情や情報を整理する為に見るものだと
つまり僕がユノに対してそう言う事を考えていたって事だ・・・
健人との事を考えるあまりユノにあんな事をさせる夢を見ただなんて
僕がそれを望んでいると言う事なのか

 

 

「チャンミン、ちょっと休む?」
「あ・・・はい」

 

 

僕は兎に角自分を鎮めようと何も考えないでおこうとするけど体はちっとも鎮まらない
それどころかユノの事を考えてしまって、結局鎮まる処か興奮してしまっていた

 

 

「ユノ・・・」
「ん?どうした?」
「ユノは・・・男性が好きなの?」
「え?」
「健人の事どう思ってますか?」
「・・・チャンミンなんで・・・」

 

 

僕はもう黙っていられなかった

 

 

「健人がユノの事を好きだって聞いて・・・ユノも男の人が恋愛対象なのかなって・・・」

 

 

ユノがびっくりしている
そりゃ僕がいきなりこんな事を言い出したんだから当然だろう

 

 

「・・・ユノはゲイなの?健人の事が好きなの?」
「ごめん・・・チャンミン、嫌だよな・・・ゲイに身体を触られるなんて」
「え?じゃあ・・・」
「チャンミン、もう来なくていいから」

 

 

ユノは施術中だったにも関わらず後片づけをしだした

 

 

「え?待って、」
「今日はもう辞めよう。料金もいいから、本当にごめん」
「待って下さい、僕はただっ、」

 

 

僕は部屋から出て行こうとしたユノを引き留める

 

 

「気持ち悪いだろ?」
「そんな風には思いません、ただ僕は知りたいんです、ユノは健人が好きなの?」

 

 

ユノは間接照明の薄暗い室内でもわかる程度には瞳を揺らしていた
その動揺は何を意味するのか
僕にゲイだと知れた事になのか、健人への想いからなのか

 

 

「先日健人には想いを告げられたよ、好きだって言われた」
「そ・・・それで」
「仕事に影響が出るかも知れないから俺は職場での恋愛はしないと答えた」

 

 

それではユノの健人への想いは分からない

 

 

「だから・・・俺にとって健人は恋愛の対象じゃない」
「それは好きとは違うって事?」
「そうだな」

 

 

僕はホッとした

 

 

ホッとした?
そして僕の勃起する下半身の意味は?
そもそも僕がどうしてこんなにユノと健人の事でモヤモヤした気持ちにならなければならなかったのか

 

 

もう答えは出ている

 

 

僕にとってユノはただの癒しをくれる人ではなくなっていたって事だ

 

 

「チャンミン・・・?」
「ユノ、僕・・・ユノの夢を見ました」
「・・・それで?お前はそんな風になってるのか?」

 

 

ユノの目線は僕の股間に行ってた

 

 

「はい・・・その様です」
「チャンミンもゲイだって事?」

 

 

僕は恥ずかしくてタオルケットを引き寄せて股間を隠す

 

 

「僕はゲイではありません」

 

 

ユノが不思議そうな顔をする

 

 

「少なくともユノに会うまではですが」
「それってどう言う意味?」
「僕は・・・ユノが健人と付き合うとか凄く嫌だと思いました。つまり僕はユノの事を誰にも渡したくないって事です、そしてこの体が一番正直だと思います。僕はユノが好きです」

 

 

自分の気持ちに気が付いたばかりだと言うのに僕は大胆にもユノに告白をした

 

 

ここに通い始めた時はこんな事になるなんて想像もしなかった
男のユノを好きになるなんて

 

 

でもこうなってしまったものは仕方がないじゃないか

 

 

「ユノは・・・迷惑ですか?」

 

 

ユノが僕から目を反らした

 

 

「ユノ・・・?」
「お客さんと恋愛関係になるなんて、就業規則に反するから・・・」

 

 

ユノはそう言って、僕から離れた

 

 

「ごめん」

 

 

 

 

 

 

ユノに謝られて僕はとても哀しくなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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