たまゆら 6 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユノと話す事はなかったけど、ワークショップは興味深くて僕は真剣に香水作りに挑んだ

 

 

「香が選べた人から俺の所に持ってきてくれるかな」

 

 

ユノがそう言うと皆がユノの所に香を書いた紙を持って行った
僕は最後まで迷っていて柑橘系やウッド系、なんだか滅茶苦茶になってしまってユノの所に持って行くの躊躇う

 

 

他の皆はいい香りを選んでるねとか言われてるのに僕だけ言われなかったら嫌だなと思ってしまう

 

 

健人は一生懸命ユノのアシスタントをしながら生徒さんの様子も見ている
その健人を風磨はずっと見ているなって僕は感じていた
多分僕がずっとユノを見ている様にだ

 

 

ユノが皆の香りをチェックしている間、健人は僕の様子を見に来てくれて風磨の横に座った ユノは全く僕を気に停めもしていたかったけれど 健人は風磨と少しやり取りした後、僕にも気を使ってくれる

 

 

「チャンミンさんどうですか?」
「えぇ、難しいですね」
「そんな難しく考えなくて大丈夫ですよ、不安だったらユノさんに聞いてみましょう」
「はい」

 

 

そう言われてもう一度テスティング用の香を嗅いでみながら僕は順番を待った

 

 

「行きましょうよ、チャンミンさん」

 

 

風磨に誘われて僕は席を立った
今日初めてユノと話をする

 

 

「チャンミン、どう?楽しんでくれてる?」
「はい」
「良かった、香選べた?」
「あ・・・はい、でもよくわからなくて」
「そうか、どんな香にしたい?例えば気持ちを上げるものとか、落ち着かせるものとか、いつ使いたいかとかある?」
「そうですね・・・」
「例えばさ、チャンミンは仕事に疲れてる所あるから帰ってから寝る時に落ち着く香を使ってみるとか、仕事中に気分を上げるのは逆に疲れちゃうからその方が良くないかな?」
「あ・・・じゃあそれでお願いします」
「うん、じゃあ、これとこれはいらないかな、うん、いいよ。これで行こう」
「はい、ありがとうございます」

 

ユノに香りを調合してもらってその通りアロマを足していく
小さな瓶にアロマを一滴とか二滴入れていく作業は結構細かくて、香が出来上がると僕は感動した

 

 

何処にもない香り、自分が作った自分だけの香りだ
それが出来上がった時にはなんだか気分が上がった

 

 

「どんな香になりました?」

 

 

風磨が僕の香りに興味あり気に聞いて来るから嗅がせてあげる

 

 

「あ・・・いいっすね、落ち着きます、流石ユノさなんだ」
「うん」

 

 

その後風磨のも嗅がせてもらったりした
なんとか出来上がった香水を僕は大事に鞄にしまった

 

 

出来上がって安心したのか、気を抜くと気分が悪いのに気付く
朝から天気のせいもあって頭が重かったのが増した様に思う

 

 

「チャンミンさん大丈夫ですか?顔色悪いですよ?」

 

 

健人が声を掛けてくれたけど僕は大丈夫ですと言った
僕はアロマを選ぶのに何度も香りを嗅いでいたからそれも有ってかも知れない
でももう香水も完成したし、ワークショップもすぐ終わるだろうから我慢しようと思った

 

 

「あちらで休みましょう」
「でも」
「大丈夫ですよ、まだちょっとかかるだろうし」

 

 

健人がそう言ったから僕はお言葉に甘える事にする

 

 

「あの部屋アロマの色んな香が入り混じっていたから少し外の空気を吸った方がいいです」
「確かに・・・」

 

 

そう言って連れて行かれたテラスで僕は椅子に座って休んだ

 

 

「そう言えば、風磨って健人の事が好きなんだね」
「え?」
「ずっと健人の事を見ていたし、健人もそうなんじゃない?」

 

 

僕は深い意味もなくそう言ったんだけど、健人はかぁっと顔を赤くした
その反応に可愛いと思ってしまう

 

「でも、僕の好きなのはユノさんなんです」
「え?」
「ユノさんは僕の憧れで、今は全然僕じゃユノさんに不釣り合いなんですけど、いつか告白したいって思ってます。ってこんな話チャンミンさんにしちゃって・・・っ俺どうかしてますね」
「いや・・・いいんだけど」

 

 

それってガチで好きってやつ?
健人は男が好きなのか?

 

 

「チャンミンさんは理解があるのかと思って」
「まぁ・・・なくはないけど」
「良かった、応援して下さい」
「あ・・・あぁ、勿論」

 

 

まさかそっちの好きだとは思っていななかったから驚きはしているけど・・・
ちょっと待って、じゃあ風磨もそうなのか?
え?じゃあ、ユノも?って事?

 

 

僕は考え過ぎて重い頭が更に重くなる
別に軽蔑はしないけど、そうか・・・健人とユノか・・・
じゃあ風磨は片想いになるのか?
それであんなに健人を見ているのかと納得してしまう
きっと健人はユノを見てるんだろうな・・・
告白もするって言ってるし、少し風磨が気の毒になる

 

 

 

 

 

同じ職場でサポートし合っている仲だし・・・
ユノも健人が好きなのかな?

 

 

僕は頭がガンガンして目を閉じた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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