マーマレードラブ 8 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください








嘘だろ?
チャンミンが俺を好き?


いじわるな事を言うのは好きだからだって?!


チャンミンが小学生みたいなことを言うから俺はその意外さにも驚いたし、何より俺を好きって事が驚きだった。


「何か?」
「い……いや。」
「可笑しいですか?」
「そうじゃなくて……、じゃあ俺らってそんなに啀み合う必要は無いんじゃないのか?
お互いが頑張るより2人で力を合わせた方が絶対いい結果が出るだろ?」
「それはそうですが……。」
「これからはお互い苦手な所をフォローしあって行こう。な?」
「まぁそれは良いですが……。」


なんだか煮え切らない様子のチャンミン。
いくら好きな人は虐めてしまうとは言っても、ちょっと度が過ぎる気はした。
それでも俺は嫌われていたわけじゃないのは本当に良かったと思う。


これからはきっと仲良くできる。


「あなた………僕があなたを好きって意味分かってます?」


俺はチャンミンにそう言われてきょとんとしてしまう。


「本気で好きなんですよ?男として、恋愛対象として、なんだけど……。」
「え?」


恋愛対象?



「まぁ、とりあえず。今日は帰りますか。もう時間も時間ですし。」
「え、ちょっと待ってっ。」


突然帰ると言い出したチャンミン。
一緒に帰る道はなんとなくぎこちない空気が流れた。


恋愛対象?


俺はもう一度その言葉を頭で繰り返してみた。
でもやっぱり謎だった。
俺達男同士なんだけど……。









そもそも出会いは入社式だった筈。
それぞれの部署に別れての新入社員研修が行われ、その指導者が俺だった。


「俺は入社3年目でまだ皆んなに教えられるような立場じゃないけどちょっとだけ先輩だから知ってることを教えるな。宜しく頼むよ。」


俺はそう言って営業に配属された新入社員の皆んなに挨拶をした。


その中にチャンミンはいたんだ。
長身ではっきりした顔立ち。
とても目立っていたから覚えている。


その時からする事はずば抜けていた。
何をやらせても他の後輩とは違っていた。
凄い奴が入ってきたなと思った。


でもチャンミンはその時から俺とは喋らなかったんだよな。
俺はあの時からもう嫌われてるんだと思ってた。
でも逆に、あの時から俺は好かれていたって事か?


それも恋愛対象だって?
男なのにか?


いやいやいや。
有り得るのかそんな事。
チャンミンは元々男が恋愛対象だって事?


聞きたい事は山の様にあった。
でも今聞いていい空気なのかも分からない。


「なんか……。」
「え?」
「気まずくなりましたね。すみません。」
「いや……そんな事はないけど。」


って、そんな事あるよな……やっぱり。


「………とりあえず、ユノが言った通り、二人で力を合わせる事には賛成です。今度の仕事は会社にとっても重要な案件だし、そうすべきだと思っています。」
「うん……。」


そうしてもらえると助かる。
恋愛感情抜きにして。
それはそうしてもらいたい。







チャンミンと恋愛なんて出来る訳ないと思ってたし、この時はまだ、戸惑っていただけだった。








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