あばたもえくぼ 17 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください

 

 

 

 

 

 

C

 

 

 

僕は何をやっているんだろう

 

 

ヒョンの為にお昼を作くって、一緒にご飯を食べる

そんな事にどんな意味があるんだろう

 

 

正直そう思った

 

 

奥さんのいるヒョンにそんな事をして、まるで奥さんに対抗するみたいに美味しいもの食べさせる事なんてして何になるんだって思う

結局ヒョンには奥さんと子供がいるんだから、僕に対して想う事なんてない筈だ

思って、いい後輩だってくらいだろう

 

 

そう思うのに僕はヒョンの体にいいものって仕事帰りに買い物をして朝早く起きて弁当を作る

一生懸命そうすればする程哀しくなるのは、それに意味がないから

僕がヒョンに一生懸命だからこそだ

 

 

一緒に休憩時間を過ごすのは楽しかったし、嬉しかった

僕はヒョンだからそうしたし、そう思った

 

 

それがどう言う事か、僕は直ぐに気が付いた

 

 

ヒョンはとってもかっこよかったし、昔の記憶と同じでとても優しかった

僕がゲイだったせいでウケた心の傷を癒す様に愛してくれると言ったのも、ヒョンの最大の優しさだ

それを同情って言うかもしれないけど、僕はヒョンと時間を過ごせば過ごす程ヒョンの事が好きになった

 

 

 

 

 

「いつも美味しい弁当ありがとうな」

「いいえ、こんな事くらい」

「今度お礼をしなきゃな」

「お礼ですか?」

 

 

律儀なヒョン

 

 

こんな弁当くらいで僕にお礼をしなきゃと思うなんて

ヒョンらしいなぁと思う

 

 

「偶には外に出て食べてもいいよ、俺が奢るから」

「ダメですよ、外食はカロリーが高いものが多いし、奥さんに太る事気を付ける様に言われてるんでしょ?」

「んーー・・・それはそうだけど」

「じゃあ、少しでいいので僕に時間を下さい」

「時間?」

「はい、デートがしたいです」

「デート?!」

 

 

驚くヒョンに僕は思わず笑ってしまう

 

 

「僕、デートってした事がないんです」

「でもデートって好きな人とするものであって、俺としたって」

「いいんです、雰囲気だけで」

「雰囲気って・・・」

「一日僕の恋人になって下さい」

 

 

僕のお願いには無理があったかも知れない

でもどうせ叶わない恋なんだこれくらいさせてもらってもいいよね

かなり大胆ではあると思うけど・・・

 

 

「一日もらうの難しいですか?」

「いや、それはいいけど・・・」

 

 

ヒョンは少し考えてじゃあ日にちは俺に決めさせてと言った

僕は勿論それを了解した

 

 

 

 

 

 

後日ヒョンからLINEが来て今度の日曜にデートする事になった

 

 

僕は嬉しくて一人でガッツポーズをしたくらいだ

 

 

何を着て行こう、どこへ行こう

考えるだけでウキウキしてくる

 

 

仕事でも浮かれていたんだろう

ハンさんにどうしたんだって聞かれたくらいだ

 

 

そんな様子の僕を見ていたヒョンは、昼休みに僕を捕まえて「あんまりはしゃぐなよ」と言った

 

 

「仕方ないですよ、嬉しいんですから」

「どこ行きたいか考えておけよ」

「え?僕が決めていいんですか?」

「いいよ、俺はそう言う場所に詳しくないから、チャンミンが決めて」

「はい!任せて下さい!」

 

 

僕は張り切ってデートプランを立てた

 

 

自分は勿論、ヒョンにも楽しんで貰える様に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村はこちらから