学園祭は楽しかった
ただユノ先輩と過ごせるだけでなんでも楽しかった
僕と居ても人気のあるユノ先輩は色んな人に声をかけられてた
写真を撮らせて欲しいとか言われていちいち写真を撮ってあげるユノ先輩だけど、僕の所にきちんと戻ってきてくれる、そんな事が嬉しかったりした
写真をいっぱい撮れた事も、手を繋げた事も、僕にとってはとても嬉しくて、楽しくて、
この後は受験が終わるまでユノ先輩と遊ぶのは我慢しようって思った
「最近チャンミン君、又来ないじゃん」
廊下でたまたますれ違ったクマさんは僕を捕まえてそう言った
「だってユノ先輩の試験もうすぐですよね、僕が邪魔しちゃ悪いと思って...ってまさかユノ先輩、又変な勘違いしてたりしませんよね?!」
僕は身を乗り出してクマさんに聞く
「チャンミン君何も言ってないんだろ~?そんなの勘違いしてるに決まってるじゃん」
「マジで?!」
「ユノの奴勉強どころじゃなくて大変だぞ、チャンミン君に嫌われてると思ってるんだろうなぁ~、もしかしたら志望大、受からないかもなぁ~」
「え?!それは困ります!!!!」
「だよなぁ~、チャンミン君のせいになっちゃうもんなぁ~」
クマさんがマジな顔してそんな事言うから僕は焦った
僕のせいでユノ先輩が試験に受からなかったら僕はどうしたらいいんだ
僕はクマさんを放っぽり出して3年の校舎に走った
「ユノ先輩!!!!」
僕はユノ先輩の教室に行ってユノ先輩を呼ぶとユノ先輩は僕を見てびっくりした顔をした
僕は先輩の席の所に行って机にバンと手を付く
「どうした?チャンミン・・・」
「僕っ!先輩の事!避けてる訳じゃありませんから!!!!ただ、勉強の邪魔しちゃ駄目だと思って我慢してるんです!!!!!勘違いしないで下さい!!!僕はユノ先輩が好きですから!!!!!!」
「・・・?」
先輩の顔は不思議そう
僕はすぐに気が付いた
あのクマめ
又僕をからかったな
やられた
「あぁ・・・・いや違います・・・」
「チャンミン、今の本当?俺が好きなの?」
あぁ・・・・もうでかい声で俺は何を言ってるんだ
クラスの人だって面白そうに僕達を見てるじゃないか
「別に勘違いはしてないけど」
ですよね・・・
「チャンミンが俺を好きで良かったよ、明日の試験頑張れそうな気がする」
「明日なんですか?!」
「うん。もうジタバタしたって始まらないし、今までしっかり勉強してきたつもりだから大丈夫と思ってるけど」
あぁ・・・・そうですよね
僕なんかに会えなくたってどうって事ないし、受かりますよね・・・・
恥ずかしい
クマめ・・・マジ丸焼きにして喰ってやりたい
「ずっと我慢してくれてたんだ?」
「・・・はぃ」
「俺に会いたかったの?」
「・・・勿論です」
「ありがとうな」
「・・・とんでもない」
「明日頑張ってくるから、受かったら又遊ぼうな」
ユノ先輩は僕の頭を撫でてくれる
この状況はなんなんだ・・・
嬉しそうに僕を撫でるユノ先輩
僕がユノ先輩に好かれているのは多分間違いない
後日、ユノ先輩は勿論合格した
僕に会えなくたって問題なんてある訳がなかった
そしてユノ先輩が受かった大学は国内でもトップの大学で僕はクラクラした
できる桁が違った訳だ
こりゃ僕なんかがユノ先輩をどうこう想うのも恐れ多いんじゃないだろうかと言う事に僕は気が付いた・・・
本当に間違いないんだろうか・・・