電車の中で二人寄り添って見たYouTubeがマジ面白くて僕達はいつまでもその話で盛り上がった
駅からユノ先輩の家までを歩きながら笑ったりして、寒さも忘れてしまうくらい楽しくて
でもふとした沈黙があっても少しも苦じゃい
多分ユノ先輩もそうなんんじゃないかな
そう思うのは自惚れでもなく、全部ユノ先輩の顔に書いてあるんだって言ったらユノ先輩はきっと顔を手で確認するだろうな
「なんだよ、俺の顔に何かついてる?」
「うん」
「え?!」
驚くユノ先輩は僕を見てやっぱり顔を手で触って確認した
僕が笑うとユノ先輩は余計分からないって顔をして僕にぶつかってくる
だから僕はぶつかり返した
「なんだよっ何一人で楽しんでるだよっ」
「だって楽しいっ」
「あははっ、俺も楽しい、チャンミンと居ると楽しい」
「本当に?僕と居ると楽しいですか?」
「うん、ずっと一緒に居たい」
「僕も」
ほらね
僕達は高校の一番楽しい時期に何よりいい出会いをしたんだって思う
「帰ったらさゲームしよ」
「はい」
寒さを紛らわす様に僕達は体をおしくらまんじゅうしながらユノ先輩の家に着く
全然寒くなくて楽しくてあっと言う間だった
ユノ先輩は背負ったリュックから鍵を出そうとして動きを止めるから、僕は届かないのかと思って手を差し出し一緒にリュックに手を突っ込んで鍵を探した
それでもユノ先輩が動かないから、僕はどうしたのかと思ってユノ先輩の顔を覗き込む
「父さん、母さん?」
「え?」
ユノ先輩は全然僕を見てなくて、どこか一方向をじっと見てるから僕もその方向を見る
そこに二人の大人が居て、それがユノ先輩のお父さんとお母さんだって言うの?!
え?どう言う事?
なんで?
「ユノ~お母さん来ちゃった」
「何やってんだよ」
ユノ先輩のお母さんは手を振ってこっちに来る
「だって~寂しかったんだもん」
「いいよもう、そう言うの」
「こちらは?」
お母さんは僕を見て言う
流石ユノ先輩のお母さんだ・・・綺麗
お父さんも背が高くてカッコいい
「はじめましてっ・・・あけましておめでとうございます、あっ、シムチャンミンですっ」
「友達だよ、初詣行ってた、なんだよ来るなら来るって言ってよ」
「あらぁ~可愛いわチャンミン君、明けましておめでとう、ユノがいつもお世話になってます」
「い、いえっこちらこそっ」
どうしよう・・・ここは僕、帰った方がいいんだよな・・・
「あ・・・じゃあ、ユノ先輩、僕、帰ります」
「え?!なんで?!帰るなよ」
「でも・・・」
「いいからっ、いて」
ユノ先輩は俺の手を握って帰るなって言うけどこれは無理だ
ユノ先輩の家族の中に入るなんて出来ないでしょう
「また連絡してください、じゃあ!」
僕は走って帰った
ヤバい緊張した
あぁ、ユノ先輩とお正月過ごしたかったけど、やっぱりお父さんお母さんだって過ごしたいよな
しょうがない
でも僕に「いて」と言ったユノ先輩
なんだか可愛いかったなぁ・・・
先輩は僕と居たかったんだってその気持ちだけで、僕は嬉しかった
ユノ先輩は僕をいっぱい嬉しい気持ちにしてくれる
もっと一緒にいたかったなって思う
僕が振り返ったらユノ先輩がこっちを見てて
手を振ったらユノ先輩も手を振ってくれた
そんな姿を見てたらなんとなくわかってしまった
僕は・・・・ユノ先輩が好きなんだって
多分それはユノ先輩も同じだろうって
これからもずっと一緒にいられたらな・・・って願う気持ち
一緒だよね
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