福島第一原発事故が国際的な事故評価基準において最悪のレベル7と政府が認め
このような深刻な状況が続く中、世界的に脱原発が議論されている
総電力量の8割を原発に頼るフランスでもこの数十年で初めての原発に対する議論がわき起こっており
脱原発を訴え続けて来た人気TVキャスター、ニコラユロ氏が
来春のフランス大統領選に出馬表明するなど、今後の動向が気になるところである
チェルノブイリ原発事故の翌年、原発を全廃したイタリアは、原発復活策が練られていたが
福島第一原発の事故を受けて再考に入った(事実上はこのまま全廃に踏み込むと見られる)
ドイツでは福島第一原発事故を受け、国民20万人による大規模な反原発デモが発生
メルケル首相は国内17基の原発の内1970年代の古い7基を即刻停止
国内の原子炉全廃を早期に実現する方針を決めた
メルケル首相は、州首相らとの協議後に記者会見し「可能な限り早く、原子力エネルギーから脱却したいと思う」と述べ、風力などのクリーンエネルギーへの転換を早める考えを表明している
さて、これだけ海外諸国の原発事情に多大な影響を与えた当の我が国日本はというと
原発に対する国民投票も行われず、国民の意思は政治に反映されることなく
未だ政府の決定と采配に委ねられているままである
管首相は東海地震(M8レベルの大型地震が30年内に起きる確率87%)への危惧から『切迫した状況』として
急遽浜岡原発操業停止の旨を中部電力に申請したが
地震国の我が国にとってその危険性が危ぶまれている原発や活断層上にある原発は浜岡だけではない
他の原発の危険性は危惧されず、老朽化した原発も未だそのまま使われている
福島のように40年以上も操業続行され、老朽化した原発がそのまま使われていたことを
30年で原発廃棄している海外諸国では信じられないという声も上がっている
そもそも、原発を国策として推進すると言ってきたにも関わらず、原発に関して十分な情報開示が行われず今までずっと秘密主義で行われて来た
私たち国民はもっと原発に対して真摯に向き合い、議論すべきだと思う
政府と電力会社だけの手に委ねられることを防ぐべきだと思う私である
CO2を排出しないという触れ込みで石油エネルギーの代替として原発は『安全でクリーンなエネルギー』と今まで大々的にアピールされて来たが
その安全神話は完全に崩れさってしまった
また、原発の利点として、『コストが安い』という点が大きく取り上げられて来たが
それは経産省が言っているだけで本当はコストがいくらなのか検証されていない、というから驚きである
(経産省という機関は先日も役員の東電への天下りが露呈して大パッシングを受けた位であるから
電力会社との癒着は常であり、全くもって信用度の低い機関である)
電力会社にバックデータを出せというと全て黒塗りで来る
電力会社は民間企業であるから、これは電力会社の企業秘密です、と言われ情報が全く開示されていない
国策で推進するといいながら秘密主義が罷り通り、もう根本からしておかしい
コストがいくらかかっているか秘密にされている、ということは実際電力会社がどれだけの儲けや利回りで国民から電気料金を徴収しているのか分からないということである
日本の電気料金はヨーロッパの原発保持国に比べて高い、という点が指摘されている
そもそも民間に対しての電力供給の自由化が行われておらず、
地域に1つの電力会社が独占状態なのであるから、価格競争が行われることもない
私たちは電力会社の意のままに彼らに正規の値段かは不明な料金を支払い続けるのである
更に重要なことに、放射性廃棄物の処分費用や管理費用の面から考えると原子力発電はけっして安上がりではない
政府の発電コストの試算には、放射性廃棄物の処分費用や管理費用は含まれていない
(これも全くおかしな話だ)
先日ご紹介した、自民党の河野太郎氏が日本のエネルギー政策の致命的な問題として
使用済み核燃料問題をあげている
河野太郎氏はなんと2009年からこの問題を訴えているのであるから本当に頭が下がる
大変分かりやすい説明なので皆様にもぜひご覧いただきたい
なんと日本には使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクルの工場はなく
当初計画されていた高速増殖炉は40年以上は実用化されないという
使用済み核燃料の再処理工場は青森県の六ヶ所村にあるが、それでも核燃料のかなりの量は莫大なお金をかけてフランス始めヨーロッパに再処理を依頼している
再処理されて残った行き場の無い核のゴミ・プルトニウムはなんと45トンにも上る
プルトニウムは皆様ご存知の通り核爆弾、核兵器の材料である
アメリカがイラクを攻撃していた際使われていたのは、原発のゴミから作られた劣化ウラン弾だ
隣の北朝鮮がわずか50キログラムのプルトニウムを保持しているだけで大騒ぎになり六カ国協議が開かれているにも関わらず
我が国はその1千倍近い45トンのプルトニウムを保持している
軍事的な使い道も無く、理由目的の定まらないプルトニウムを保持することは本来許されないはずである
そもそも原発は人間の手に負えていないというのが現状である
また燃料であるウランは石油や石炭や天然ガスと同様に限りある資源、数百年後には枯渇している
半永久的に利用できるのは風力や太陽光、地熱、波力などの再生可能エネルギーだけである
より効率の良い再生可能エネルギーが開発されるまでの「つなぎ」ならば、原発にこだわる必要はない
現在、原子力発電の出力を安定させるために、火力発電の出力を落としているため
稼働中の火力発電所は3割程度と聞く
火力発電所をもっと活用して、風力・太陽光を増やしていけば原発などなくても電力は足りる
しかし、石油、石炭を使う火力はCO2を排出するという欠点がある
日本は2009年、鳩山首相が世界に対しCO2排出を25%削減するという(いささか無謀な)表明を
したが
限りある資源、そしてCO2問題という点からも火力発電も代替エネルギーが開発されるまでのつなぎ、と考えるべきだろう
これ以上の原発の新規立地が見込めないのは政府も電力会社も分かっている(この期に及んで原発を受け入れる自治体などもうないからである)
新規の原発立地が事実上打ち止めになる形だ
現存の原発は今後10年、20年と経ち寿命が来て順々に廃炉になっていく
河野氏は40年後の2050年には日本の原発は全て寿命が来て廃炉になっていると説く
日本は2050年までに再生可能エネルギーによる電力発電が100%の国になることが可能だ、としている
原発が減って行く分、火力に中継ぎをしてもらい、短期的なものでどうしても電気が足りない場合化石燃料の中で一番クリーンでCO2を排出しない天然ガスに置き換えるのが望ましい
今後のエネルギー政策の本命は、再生可能エネルギーである
もともと日本の高度技術を持ってすれば、原子力発電に変わる代替エネルギーの開発はもっと進んでいたと思われるが
それらがことごとく原発推進派、原発族(電力会社、経産省、与野党議員)の圧力を受け、新エネルギーの開発に踏み切れなかったというのが現状である
かつて世界一の生産量を誇っていた太陽光エネルギーは、今や見るも無惨にドイツに抜かれ、中国に抜かれ、スペインにまで抜かれてしまった
日本はオイルショックを経験した1970年代から太陽光発電の開発と普及に力を入れており、生産量や導入量で長らく世界一を誇っていた。2000年ごろまでは、欧州全体より日本一国の方が発電量が多かった。
しかし近年は他国に冠を奪われている
太陽光はコストが高い、と原発派から難色を示されているが
アメリカでは昨年、原子力と太陽光発電のコストはほぼ互角だというレポートが上がっている
また、風力にしても日本の蓄電技術はあがっており、スマートグリッドなども注目されている
私個人としては太陽光と地熱、風力は今後大きな電力発電の力になるだろう、と期待している
どのみち、もう原発に未来は無い
日本は世界に先駆けて脱原発に踏み込み、日本の高度技術をもって世界一の新エネルギー開発を目指していくべきだと、強く強く思う私である
原発は必要ない