「料理は愛のうた」というこの書籍の
タイトルにもありますが、
「料理」という言葉の意味
改めて見直してみると、
「理」は「ことわり」と読みます。
ことわりとは、自然の流れに従った、
道理や摂理、もっともなこと、自然。



「料」には、
「ものごとを成すために、必要なもの」
という意味があります。
つまり料理は、
「素材のちからを
自然のままに
いただくため、必要なプロセス」

ということですね。


「料理」という言葉を一つとっても、
その一つの言葉には、深い意味があるのですね。



「料理」「食」を伝える活動の中で、
私が大切にしているコンセプトは、
「幸せの源(みなもと)は、わかちあいの心」
です。


「幸せになりたい」と
多くの人が心から望んでいます。
そのために、一番わかりやすく
シンプルな考え方が
「わかちあいの心を持つ」こと。


私自身、まったく完璧な人間ではありません。
これまでの人生で、数えきれないほど
たくさん失敗をしてきましたし、
つまづくこともたくさんありました。
完璧ではない自分だからこそ、
感じられたことを大切に、
心からの言葉を紡いでいきたいと思っています。



私はキャンドルの光のともしびや、
優しいゆらぎが大好きなのですが、
ある時、「キャンドルサービス」という
セレモニーがあることを知りました。


キャンドルサービスを知っていますか?
隣の人から、私のキャンドルに、
あかりを灯してもらいます。
そして、次は私が、また私の隣の人に
キャンドルを灯していきます。
そうやって、キャンドルの光の輪が
繋がっていきます。


自分が分けることで、
自分の火は弱まることはありませんね。
むしろ、その空間が
どんどん明るくなっていくんです。


人は、自分の持っているものを分けたり、
他者から分けていただくことで、
更に輝いて生きていくことができます。



「精神的幸福度」という言葉もありますが、
私たち人間の幸福度は、最終的に人の役に立つこと、
自分が誰かの役に立てたという
「体験」や「感覚」から生まれてくると
言われています。



日頃から、喜びや幸福は、誰かに伝える、
誰かとわかちあう。
そうしているうちに、まるで湖の上に
投げた小石から
はじまる波紋のように、
幸せの波が広がっていきます。
わかちあいを続けるうちに、
いづれその姿をみて
共鳴してくれた誰かも動きだし、
あなたに幸せを
わかちあおうとしてくれるはずです。


 逆に、独り占めしようとすると、
幸せはあなたで
途切れてしまうことになるので
未来への新しい繁栄はありません。
わかちあいの心が、
惜しみない繁栄へと繋がり、
豊かな幸せの源となっていきます。

 

 







20年後、30年後。今の子どもたちは、 
親の私たちも知らない未知の時代を生きます。
その子どもたちに対して、今、できることは、
「生きる力」を育むこと。



現代の時代背景はどうでしょうか?
今、食をとりまく情報はメディア上にも
大量にあふれているのに、情報過多がゆえに、
「実際にはどんな行動したら良いのか分からない」
「子どもたちに、どのように伝えて
良いのか分からない」と、
食の迷子になってしまう社会のひずみがあります。



残念ながらそれは1人1人の心をきちんと
満たすことのできる
「幸せな食」の在り方ではないのです。


とくに、日本で暮らす私たち
(子どもたち、大人たち)
にとって、先行き不透明といわれる時代への
不安が色濃くあることを感じます。


国際社会の中でも、ユニセフ報告書によれば
子どもの精神的幸福度を調べた結果、
とくに日本は自己を認める力
(自己受容の力)が弱く
精神的幸福度が低いデータが出ています。



「精神的幸福度」という言葉もありますが、
私たち人間の幸福度は、最終的に人の役に立つこと、
自分が誰かの役に立てたという
「体験」や「感覚」から
生まれてくると言われています。



私は食から生まれる「体験」や「笑顔」を
大事にしています。
人間も地球上に暮らすいのちの一員です。
大地や海の季節のめぐみ・いのちをいただいて
「美味しいね!」から生まれる笑顔は
心の内側からのものです。


嬉しくワクワクすることや、楽しいことの、
「感謝をわかちあう」ことで、
そこから心と心のつながりが生まれ、
幸福感をますます高めていくことも
できるのですよね。


そのため私が主宰するいのちのだいどころ®︎では、
心の内側から輝く笑顔の連鎖を
何よりもたいせつにしています。




「わぁ!美味しい!」
「これ、初めてみた!味見してもいい?」
子どもたちも、大人たちも、
のびのびとほっとできる空間と時間。



心からの笑顔をわかちあうことで、
ますます毎日が輝いていきますね。