それぞれのお話の終わりはこちらから。
エピローグ@Jun( by na-ju。さん)
エピローグ@Nino(by 蛍さん)
それでは、あらためまして…
「We wanna…。エピローグ@Sho」
この先妄想です。
「しょおちゃん?…もう行くの?」
遮光のカーテンをぴたりと閉じていたって、
どこからともなく光は忍び込み、
夢のようなふたりの空間を暴いてゆく。
半ば微睡むきみの舌足らずな呼び声に、俺は未だ裸の足で、サクッ…サクッと絨毯を踏んで引き返す。
「まだゆっくり寝てたらいいよ。」
白いほほの傍らでスプリングを沈めて、柔らかにうねる髪を撫でる。
「かずの起きる時間に、アラームかけといたからさ。」
「そう…ありがと…」
薄いまぶたが落ちた。
「うん、今降りる。」
マネージャーのスマホ越しの催促に短く応えて、靴紐を結び、扉を押し、
パタン…
閉じた玄関ドアを、何気なく振り返った。
昨夜きみが音もたてずに入って来たこの扉。
あと数時間もすれば、またきみは何でもない風にここを抜けてゆく。
まるで、キャットドアをくぐる猫みたいに。
俺の知り得ぬ外の世界に、きみは別の楽しみも安らぎも持っているらしい。
だけどそれでもいい。
それでいいんだ。
だってきみはまた、
俺を待たすでもなく、この扉を押して、
まるでずっとここに居ました然と、
あのソファーの隅で毛づくろいするのだから。
そして俺はそんなきみを、相も変わらず腕に抱き、頬を寄せ、欲しがるものだけを与え続ける。
「しょおちゃん、痛いよ。」
腕を絡め、引き寄せて、
足りなくて、抱きしめて、
それでもなお生まれる小さな空間を
埋めて埋めて抱きしめて。
「も…しょおちゃん。
痛いっていってんだろ?」
ピンク色のほっぺたの、膨れっ面のくちびるに噛みついた。
あれから何も変わっちゃいない。
「眠るまでぎゅってしててね?」
飴色の瞳が懇願する。
「いいよ。」
俺はそのたおやかな身体を絡め取る。
今宵もきみは、
無垢な瞳で俺の愛を欲しがる。
だから俺は真っ直ぐに、
ただきみを愛すだけだ。
We wanna…。
fin
✩…✩…✩…✩…✩
「We wanna…。」
約半月に渡り、お付き合い下さって、
本当にありがとうございました。
楽しんでいただけましたでしょうか?
おりぼんわんこ部屋的には、
なかなかレアな翔ちゃんを
お届けできたかな?
なんて思っています(*´︶`*)
蛍さんの書かれる魅惑のにのちゃんを
翔ちゃんと共に愛し、
na-ju。さんの潤くんに、なかなかの緊張感で
対峙した半月、
とてもとても楽しく過ごさせて頂きました。
みなさまも、na-ju。蛍、涼風。
それぞれの個性を感じていただきつつ、
「We wanna…。」を一編のお話として
楽しんでくださっていますようにと、
願いながらお届けいたしました。
お読みいただき、共に妄想の翼を広げて下さっだみなさまに、心から感謝致します。
ありがとうございました。
涼風
追伸: 後日あとがきにて、裏話などお届け予定です(*´ ˘ `๓)