施術をしていると
体はちゃんとゆるんでいるのに、
なぜか大きく変わりきらない時があります。
楽にはなる。
呼吸も入る。
でも、何日かすると
同じ場所に戻ってくる。
そういうとき、
「もっとほぐした方がいいのかな」
「まだ足りないのかな」
と思われるかもしれません。
でも、その感じは
体が悪いから、
施術が足りないからではないです。
私はこうした状態にある方を
時々見かけます。
そしてこの時期を
移行期と呼んでいます。
今まで無理がきいていたやり方を、
身体のほうが
少しずつ手放し始めている状態です。
この状態では
揉むと楽になるけれど、
一気に変わりきらない。
それは
良くなっていないのではなく、
移っている途中だから。
体に起きていることは、
体の中だけで終わりません。
生活の中で、
決めきれなかったり、
今まで平気だったことに
引っかかりを感じたり、
前と同じペースが
合わなくなったり。
そうした感覚と、
体の反応が
同じタイミングで出てくることがあります。
この時期に大切なのは、
無理に変えようとしないこと。
前に戻そうとしないこと。
施術では、
何かを完成させるより、
今の反応を
邪魔しないことを大切にしています。
それは、階段の途中に
ふっと現れる踊り場のような平坦な場所。
上がることも
下がることもせず、
ただ呼吸を整えるためだけにある場所。
移行期は、
止まっているようで
ちゃんと進んでいます。
結果として見えにくいだけで、
体はすでに
次の使い方を探し始めています。
今は、
変わらない自分を
責める時間ではありません。
移っている途中に、
ちゃんと立っているかどうか。
それだけで、
十分な時期です。
