今年の浦和レッズのフォーメーションを考えてみる。 | Jリーグを世界標準へ!

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さて、大方の補強が終わりに近づいてきていよいよキャンプという季節になりました。

今年は多くのブロガーさんが移籍情報を綺麗に扱っているのでさぼります。笑


年々Blogを書くテンション下がって、今年は閉鎖するんじゃないかってくらいのモティベーションですが、なんとか頑張ってます。いつまで続くこの気持ち・・・て感じです。


さて、補強といえば今オフ最大の日本人市場は阿部選手だったのかな。浦和レッズが今年はどのようなフォーメーションで1年を戦い抜くのか。自分なりにフォーメーション別で幾つか考えてみました。


まずは4バックから。
4バックは欧州の主流なのですが、最近日本でも4・1・4・1を取り上げている所が多いですね。戦術系の人たちの多くも4・1・4・1信者が増えました。皆さん、かなり理論派。すごいですよ。ほんと。自分なんかくそったれだなあなんて思ったりします。


その4・1・4・1で遊んでみましょうか
そんじゃ、ちょっと浦和レッズでの4・1・4・1を考察します。


個人的には浦和レッズでの4・1・4・1というのは浦和の4・4・2で発生しやすい問題点をクリアにした戦術だと考えています。


まず、図の4・4・2を見てください。


浦和レッズは名古屋戦で確か4・4・2をやりました。その時の課題点は中央で組み立てる人がいなかった事でした。図のグレーのエリアですね。ワシントン&ポンテがほぼ横の関係になった事で、グレーのエリアには両サイドの三都主&山田さんが中に入ってくる事も必要でした。しかし、実際にはなかなか入るタイミングが掴めていなかったのかなという状況でした。


また、この試合の4バックは相手が3トップという事で、どちらかというと守りをメインにして人数をかけた4バックだったので両サイドバックは果敢にあがるということはせずに、基本的に名古屋の3トップに張り付く形となっていました。なので、サイドバックの押し上げがない為に、両サイドハーフは蓋をする形でサイドに居続けましたね。


結果的に、ディフェンシブハーフの長谷部&鈴木啓太を橋渡しに前と後ろをある意味ぶっちぎった状態になっていました。言ってみれば堅守速攻がもろに出ていた感じでした。


・・・・が、思ったよりもグレーのエリアに誰も入ってこなかった為に、攻撃がどこかぎこちなく。しかも、グレーのエリアをうめようとディフェンシブハーフの2人がそこに進出していった為に、今度はディフェンシブハーフと最終ラインの距離が広がって黄色いエリアにスペースが誕生してしまいます。


ディフェンスラインはスピードのある玉田選手がいるので、そのスペースを埋めたくても思い切った押上げができないというシーンが続きましたね。


結局センターラインに人数が少ないと嫌なエリアにスペースができてしまうリスクを背負うのですね。結局全体が連動して走り回らないと機能しないのが4・4・2の難しさで、1人1人の役割が明確になっている3バックに比べると難しいフォーメーションだなあと感じます。


・・で、これの対策として使えるのが4・1・4・1じゃないかと。。



4バックの前に啓太選手がいますね。4・1・4・1の良さは色んな人が述べているので多くは語りませんが、全体が間延びしたときに絶対にいて欲しいエリアに絶対にいてほしい人がいるフォーメーションです。名古屋戦で見せた浦和式4バックの課題がこのフォーメーションでだいぶ解消されていくのではないかなと思ったりします。


なので、もしレッズでそれをやるならこの面子かなと。
攻撃時にはこのフォーメーションは3トップに変化するので、浦和の3・6・1と攻撃のイメージは遠くはないですからやりやすいとは思います。


ちなみに長谷部選手と山田さんの位置をこうしたのは、最初はサイドハーフは長谷部選手かな~って思ったのですが、真ん中が啓太選手が1人であるというリスク回避の意味も込めてトップスピードでフォローに戻れる長谷部選手は真ん中に近い位置にいたほうがいいかなという事と、山田さんが中に切れ込んだときに、これまたトップスピードでサイドから追い越していけるスキルが長谷部選手にはありますからこれが妥当なのかなと。あとはやはり長谷部選手の得意な中央突破のドリブルはここでこそ活きるのかなと。


ちなみに阿部選手は浦和よりもガンバ大阪のほうがあうのではないだろうかと書いてきましたが、阿部選手は4バック向きだと思うんですよね。だから浦和が阿部選手を獲得した本音は4バック用、つまりアジア向け、世界仕様なのかもしれないなあと感じたわけです。



・・・ではこのガッツリーゾ。今年は浦和レッズは4バックがいいのか?と考えると実はそうじゃありません。

実際、浦和はレギュラーシーズンは3バックでスタートすべきだと考えています。


あれ?3バックってことなら阿部選手は!?

と思うかもしれませんが、現状阿部選手が浦和レッズで絶対レギュラーを取れるかというとそんな事はないと思います。阿部選手のベンチスタートも十分ありうると思いますし、なにより闘莉王、坪井、堀之内の3人が浦和というチームの中でサッカーをやる上で阿部選手に劣るとは思っていません。昨年の浦和の3バックはそれぞれが持つ役割のスペシャリストとして機能していましたからね。これを脅かすというのはなかなかどうして、阿部選手でも相当がんばらないといけないでしょう。日本代表、ジェフユナイテッドの顔であったかもしれませんが、ここは浦和レッズ。UEFA杯を制した小野選手ですらサブにまわるチームです。


基本的に今年のフォーメーションと顔ぶれはいじるべきでないと考えます。ですから阿部選手が仮にレギュラーを取れたとしても3バック+Wボランチにいきなり入るべきではないのかなと思うわけなんですね。


一般的に考えられそうなフォーメーションは恐らくこんなんじゃないでしょうか。

長谷部選手への攻撃面への期待値を考えるとものすごくアリだと思います。自分も最初はこれを考えました。ただ、これだと浦和レッズの昨年はなんだったのかという事にもなりますから、すんなり長谷部選手がその座を阿部選手に譲るとは考えにくく、こんなフォーメーションはどうかなと考えたのがこれです。




三都主選手の位置にいれただけじゃん!!!

・・・という突っ込みを頂きそうですが、実はこれには自分なりに考えはあっての事です。


昨年終盤に気になった鈴木啓太選手の事と絡めながらお話してみたいと思います。



さて、啓太選手の気になる部分というのは、彼がレジスタに変化している事なんですね。


機能している彼のスタイルは元々はメディアーノ(アンカー)といって専守の役割だったと思います。イタリア代表で言えばガットゥーゾのような中盤の底で汗をかく守備専門の人。しかし、メディアーノから攻撃を組み立てるレジスタという役割に啓太選手がシーズン終盤から変化しているように感じていました。


勿論、オシムの指導によって代表では攻撃参加をするようになった事もあって、レジスタへの意識が強くなっていったのは明らかでしょう。それにより、浦和の攻撃にも1つ引き出しが増えました。これは喜ぶべき事だと思います。しかし一方で浦和がシーズン後半に失点するケースの多くが啓太選手があけたエリアを突かれていたのも事実でした。


これは啓太選手が悪いわけではなく、彼が攻撃参加したシーンでそこをカバーする事ができていなかったのが問題なんですね。つまり、まわりをカバーしていた鈴木啓太がカバーされる必要が出てきたという事です。攻撃の引き出しが1つ増えたと同時に、必要とするカバーリングの約束が1つ増えたという事です。


同じくディフェンシブハーフでコンビを組む隣の長谷部選手はスタイル的に攻撃を組み立てる役割が強いレジスタとしての役割を担ってきましたが、同様に啓太選手までレジスタの役割を果たすようになるとしたら浦和の守備陣にメディアーノという中盤の底で守備を専門とする人が不在となる為に守備が薄くなりがちになります。


シーズン終盤になんとなく脆さを感じた失点シーンはまさにバイタルエリアに人がいないのを突かれており、攻撃参加したときの啓太&長谷部へのエリアへのケアの重要性を感じました。


ですから、今季も引き続きレジスタ志向を啓太選手が強めていくとするならば、彼のケアをどうするかが課題となります。啓太選手は長谷部選手ほどのトップスピードがありませんから、攻撃で高い位置に顔を出しているときにカウンターを受けると、守備に戻るまで時間がかかっています。メディアーノの素質を持つ堀之内選手を長谷部選手の位置に置くのか?それとも啓太選手に再度メディアーノとしての役割を徹底させるのか。


いずれにしても、試合中は啓太選手のエリアはディフェンダーが1人ポジションをあげて埋めるのがベターでしょうから、ディフェンスラインが1枚薄くなることは確実ですね。



・・・とここで話は少し変わります。
3バックとは事実上の5バックです。浦和の守備の強さの秘密は5バックであるという事も言えます。イングランド、スペインなど、欧州の一部では3バックは市民権を得ておらず、ウイングバックは上がりめのサイドバックと言われています。イタリアでも近いイメージで捉えられています。


浦和の伝統になりつつある堅守を支える事実上の5バックであればそのあいたスペースを埋める事は可能です。昨年も何度平川選手や三都主選手が最終ラインでディフェンスをした事か。


(守備時における3・6・1→5・4・1への変化)


つまり、左サイドのウイングバックに守備に長けた阿部選手を入れれば、昨年の守備陣の顔ぶれを壊さないで阿部選手を5バックの守備陣に参加させられるわけなんですよね。つまり、DFが中盤との距離を埋める為に前に出て空いたディフェンスのスペースを阿部選手が入る事でたとえ闘莉王選手が前にでても浦和には完璧な状態で3バックが残るわけですね。また、ディフェンシブハーフの2人の距離からも近いですからディフェンシブハーフが高い位置を取った場合に中に絞ってスペースを埋める事もできます。そして空いた左サイドを長谷部選手と山田さんが使うと。

オシム語録を使うとなると阿部選手にポリバレントを求めるには絶好のポジションなのかなと。オシム曰く『選手を代えず位置を変えて違うチームにするのが本当のポリバレント』だそうですから。


・・・と、これまで3バックは守備のフォメと言い続けてきた裏には3バックは5バックであるというカラクリがあったわけですね。それを前提に考えた場合、ギドが三都主>相馬で1年を過ごした理由が見えてきます。


そのギドは相馬選手をなかなか使わない理由に守備をあげました。三都主選手と相馬選手では攻撃力に出場試合数程の差は無いと考えます。つまりギドの中ではウイングバックとは「ディフェンス」のカテゴリに属していたという事が見て取れます。つまり、三都主選手に求めていたものは守備の比重が高かったのだと。そう考えると4バックの際に三都主選手をウインガーではなくサイドバックやディフェンシブハーフに置いたのも納得です。(たまに相馬選手のディフェンシブハーフを試みていましたが)


つまり、浦和レッズの3・6・1をギドは5・4・1として機能させようとしていたという見方ができます。


ちなみに、自分の中で阿部選手は元来ゲームメイクの出来る前でプレーをするタイプにずっと見えてました。オリンピック代表の時ですら前で使うべき選手だと思っていました。勿論今でも、ですから、攻撃参加がしにくい最終ラインよりも、彼の持つポリバレントと呼ばれる特性を活かす為に、ウイングバックの位置において攻撃時に左サイドからゲームメイクができ、左サイドからゴールにむかう角度のシュートがうてる右ききの阿部というのはかなり有効だと考えます。


右利きが左サイド?左利きが右サイド?という疑問については、欧州を見ればもはやナンセンスだという事は明確でしょうから。




まぁ実際は手堅くディフェンシブハーフか3バックのどこかに阿部選手を入れてくる可能性が高いのですが、成功している時は選手個人のモティベーションの観点からみてもチームを動かすべきではないという考えを元に考えると、これがベターだと思うわけです。


川崎のディフェンシブハーフには谷口、中村という優れた選手がいます。それなのに何故失点が多いのか。それは二人ともレジスタの志向性が高く、前へ前へと行き過ぎるがあまり中盤とディフェンスの間が開きすぎてそこを突かれてしまうからというのも理由にあると思います。


浦和レッズがそうならない為に、ディフェンダーだったオジェック新監督がどう手を打ってくるのか。現役のディフェンダーとして世界を獲ったギドは選手の立場に近い戦術をとりました。選手としては大成しなかったものの、コーチとして世界を獲ったオジェックはギドに比べてより戦術的なアプローチをしてくると予想します。


楽しみというよりは、勉強させてもらう気持ちのほうが強くて緊張しています。


そして最後にもう1つ。
守備専門でやってきた啓太選手が『攻撃』というおいしい果実をかじってしまった事で、彼のこの1年はかなり重要になると思います。一歩間違えれば価値観が定まらなくなって大崩れ、うまく乗り切ればマケレレに匹敵できる存在になれるという勝負の1年になると思います。


ぜひとも日本を代表する選手に成長してほしいと強く願っています。



・・・とまぁつらつらと書きましたが、あまり気にしないでください。笑